英検合格で安心していませんか?

英検合格は、大学受験において大きな武器になります。一定以上の級を取得することで、出願資格を得られたり、英語の試験が免除されたり、得点として換算されたりする大学もあります。そのため、英検合格を目標に努力することは、受験を有利に進めるうえで非常に重要です。

しかし、英検に合格したからといって、それだけで難関大学の入試問題に対応できる英語力が完成したとは限りません。

英検と大学入試では、求められる力に共通する部分がある一方で、問題の形式や出題の傾向には大きな違いがあります。英検では、語彙、長文読解、リスニング、英作文、面接など、英語の総合的な力が問われます。一方、大学入試では、大学や学部ごとに問題の特徴が異なり、より専門的な対策が必要になります。

たとえば、非常に長い英文を限られた時間で正確に読み取る問題、複雑な英文構造を分析する問題、日本語として自然な和訳を求める問題、文法や語法の細かな知識を問う問題などが出題されます。大学によっては、自由英作文や要約問題、内容説明問題など、英検とは異なる形式の問題が出されることもあります。

そのため、英検に合格した後に英語の勉強を止めてしまうと、せっかく身につけた語彙力や読解力が十分に伸びないまま本番を迎えてしまう可能性があります。英語力は、一度身につければ何もしなくても維持できるものではありません。単語に触れる機会が減れば、以前覚えた語句を忘れてしまいます。長文を読む習慣がなくなれば、英文を読む速度や集中力も徐々に低下します。

また、英検に合格したことで「自分はもう英語ができる」と安心し、他教科の勉強ばかりを優先してしまうケースもあります。もちろん、受験では英語以外の教科も重要です。しかし、英語の勉強を完全に止めてしまうことはおすすめできません。大学入試直前になってから再び英語の勉強を始めても、読解力や語彙力を短期間で元の状態に戻すことは簡単ではないからです。

特に難関大学の入試では、単語の意味を知っているだけでは十分ではありません。文章全体の論理展開をつかみ、筆者の主張や具体例の関係を理解し、設問が何を求めているのかを判断する力が必要です。さらに、複雑な文法構造を正確に読み取る力や、自分の考えを英語で論理的に表現する力も求められます。

これらの力は、英検合格後も継続して学習することで身についていきます。

英検合格後に大切なのは、学習を終えることではなく、学習の目的を切り替えることです。英検対策で身につけた単語力、読解力、リスニング力、英作文力を土台として、次は志望校の入試問題に合わせた対策を始めましょう。

まずは志望校の過去問を分析し、どのような問題が出題されているのかを知ることが重要です。長文読解が中心なのか、文法問題が多いのか、和訳や英作文が出るのかによって、優先して取り組むべき内容は異なります。過去問を解いて自分の弱点を見つけ、その弱点を一つずつ補っていくことが、志望大学合格への近道になります。

英検合格は、これまでの努力が形になった素晴らしい成果です。しかし、それは大学受験のゴールではありません。むしろ、自分の英語力をさらに高いレベルへ伸ばしていくためのスタート地点です。

英検に合格した今だからこそ、次の目標を明確にしましょう。

「英検に受かるための英語」から、「志望校に合格するための英語」へ。

合格したことに安心して立ち止まるのではなく、英検で身につけた力を活かしながら、志望校に向けた受験対策へ切り替えていきましょう。

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