
「英検2級のリーディングは、どう対策するべき?」
「英検2級のリーディングは、何点取ればいい?」
「英検2級のリーディングを攻略するコツを教えて!」
こんな疑問にお答えします!
本記事は、英検1級を保有する佐藤塾長をはじめとし、英検準1級や1級レベルの講師が在籍する目黒の英語塾ENGLISH-Xが監修して制作しました。
英検2級のリーディングは、必要な力を身につけて解き方のコツを押さえれば、高得点を狙うことが可能です。英語専門塾が分析した解き方のコツや勉強法、そしてリーディングの得点が伸び悩む原因を徹底解説いたしますので、どうぞ最後までお読みください。
※約5分で読めます
英検2級のリーディングってどんな問題?
英検2級のリーディングを攻略するためには、まず問題の全体像を確認しましょう。
大問構成と配点
英検2級の1次試験は、以下の3つのセクションで構成されています。まずは、全体の構成と配点をチェックしてください。
|
試験形式 |
試験項目 |
大問番号 出題形式 |
問題数 |
CSEスコア |
|
筆記 (85分) |
リーディング |
大問1:短文の語句空所補充 |
17 |
650 |
|
大問2:長文の語句空所補充 |
6 |
|||
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大問3:長文の内容一致 |
8 |
|||
|
リーディング合計 |
31 |
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ライティング |
大問4:英文要約 |
1 |
650 |
|
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大問5:英作文 |
1 |
|||
|
リスニング (25分) |
リスニング |
第1部:対話の内容一致 |
15 |
650 |
|
第2部:英文の内容一致 |
15 |
|||
|
リスニング合計 |
30 |
|||
|
|
合計 |
|
63 |
1950 |
2024年度からライティング問題が2題に増え、従来の「意見論述」に加え、新たに「要約」問題が出題されるようになりました。その影響でリーディングパートの大問1「短文の語句空所補充」が3問減り、大問3Bの長文の内容一致選択も4問減りました。
しかし1次試験の全63問のうちの31問がリーディングの問題と、設問の約半数を占めることから、リーディングの出来が合否に与える影響は依然として大きいといえるでしょう。
問題の難易度
英検2級は、高校卒業程の英語レベルです。必要な語彙数は約5,000語とされており、準2級の約3600語と比べると、約1500語程度のレベルアップが必要です。
また大学受験に置き換えるとすれば、受験標準レベル(日東駒専など)にあたります。大学受験で中堅私大以上を狙う場合は、英検2級以上に合格できる力を身につけることが望ましいでしょう。
英検2級の難易度については、以下の記事でも詳しく解説しています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
英検2級リーディング対策【大問別の解き方のコツ】
ここからは、英検2級の問題にさらに迫っていきましょう。まずはリーディング問題の構成を、以下でおさらいしましょう。
- 【大問1】短文の語句空所補充(17問)
- 【大問2】長文の語句空所補充(6問)
- 【大問3】長文の内容一致選択(8問)
リーディング問題の傾向を大問別に解説し、それぞれ解き方のコツも伝授するので、ぜひチェックしてください。
【大問1】短文の語句空所補充のコツ(17問)
大問1の短文の語句空所補充は、テキパキと解いて得点源にしたい問題。以下のように、空所のある短い英文と選択肢が4つ与えられ、選択肢から最も適切なものを1つ選ぶことが求められます。
問題:
The ( ) of ancient Greece made many great discoveries in science,politics,and art. These discoveries changed the way that people think and live.
選択肢:
- civilization
- disappointment
- proportion
- advertisement
解き方の手順は、以下のとおりです。
- 英文を読む
- 空所に入る単語・語句をイメージする
- 選択肢を見る
- 明らかに不適切な選択肢を消去する
- 最も適切だと考えられる選択肢を選ぶ
結論「消去法」で解くのが、正解の確率を高めるコツです。与えられる短文は基本的なレベルのものばかりなので解釈に苦しむケースは、ほぼありません。解答選びで苦戦するのは、選択肢の単語や語句の意味がわからなかったり曖昧だったりするケースがほとんどです。
解答に自信がないときは時間をかけても仕方がないので、消去法で正解の可能性が少しでも高いと思えるものを、とりあえず選択しましょう。もし、どうしても気になる場合は問題番号に印をつけておき、時間が余ったときに戻って考えればOKです。
【大問2】長文の語句空所補充のコツ(6問)
大問2には、空所のある長文が2つ(2A・2Bとして)出題されます。それぞれの長文には3箇所の空所があり、与えられた4つの選択肢から1つを選んで、各空所に補充する問題です。
問題:
The Communication of Elephants
Although it may seem that humans are the best at communication since they use languages, animals also communicate in different ways. Elephants are a great example of this. They may seem to move their body parts ( 18 ). However, this is not true. They show their emotions and what they want to do by using body movements such as moving their ears, waving their long noses, and using certain body positions.
Elephants are big animals, but they try to make themselves look even bigger when they face a threat. They do so by spreading their ears and raising their heads. ( 19 ), when they show that they accept the others’ authority, they pull their ears back and put their heads down. Not only do they express their own emotions, but they also feel the emotions of others. For instance, if another elephant is upset, they will gently touch its nose to calm it down.
While some communication tools are easily observed by people, elephants also use a method that people cannot see or hear. That is, they use low sounds because lower sounds can reach farther than higher sounds. By using them, they can send messages to others ( 20 ). They can inform others of the presence of enemies or rival groups and gather friends when they find water or food sources. Mothers can also help their baby elephants feel calm and safe by letting them know where they are from a distance.
(18)の選択肢:
- just as a fun habit
- for health purposes
- without any intentions
- to get out of danger
解き方の手順は、以下のとおり。
- タイトルからテーマを把握する
- 冒頭から空所を含む一文までを読む
- 空所の後の一文を読む
- 空所の前後の関係を確認する
- 文脈に当てはまる選択肢を選ぶ
「空所を含む一文」と「空所の前後の文」や「接続語」の関係だけで、解答が選べてしまう場合もあります。しかし判断材料が足りずに、結局パラグラフの最初から読み直すことになると、余計な時間を費やしてしまうことにも…。
したがって、各パラグラフの冒頭から空所の後の一文までを読んで解答を選ぶという戦略をとってください。そのほうが解答選びの根拠となる情報を確実に拾いやすく、結果的に効率よく解答を選ぶことが可能です。
基本的に空所は1パラグラフにつき1つ設置されており、パラグラフ内の文脈が理解できれば解答が選べます。空所の後の一文までを読んで解答を選べれば、そのパラグラフは最後まで読まなくてOKです。解答選びに迷ったときだけ、読む範囲を広げましょう。
【大問3】長文の内容一致選択のコツ(8問)
メールの本文内容に関しての理解が問われる「メール問題」と、よくあるタイプの「説明文」の2つの種類の長文が出題されます。基本的な解き方は、どちらも同じです。
問題:
From: Jessica Smith jsmith@mounthigh.edu
To: Library staff librarystaff@mounthigh.edu
Date: November 18
Subject: Questions about school library activities
Dear school library staff members,
My name is Jessica Smith, and I am a student here at Mount High School. I attended the reading week event you organized last month. I especially liked the lunchtime event where students introduced books to each other. We seldom talk about reading books in our daily conversations. This event helped me realize that many students were interested in reading, which has encouraged me. I hope the school library holds this kind of event often.
I am a member of the Student Council, and we have been discussing how to improve our school life. As part of this project, I would like to know more about the assistance the school library gives students. I would especially like to ask you some questions about the orientation for new students and the study support system linked to each subject. I would also like to know how you plan to encourage library use during long vacations.
I have put together several questions in one document and am sending it with this e-mail. Please write your answers on the document and return it to me by e-mail.
Once I receive your answers, I would like to invite some of you to one of the council’s meetings. We meet at four in the afternoon in Room 303 every Tuesday. If you could let us know in advance, we can spare half an hour for the discussion.
Sincerely,
Jessica Smith
Student Council
(24)の選択肢:
Last month, Jessica discovered that
- more students liked to read science fiction novels than nonfiction short stories.
- students from other schools joined the reading week event at her school.
- reading was one of the most common conversation topics among students.
- a lot of students in her school were actually interested in reading.
解き方の手順は、以下のとおりです。
- 概要を掴む(タイトルなどを見る)
- すべての設問に目を通す
- 本文を読む
- 設問の解答に関わる部分を慎重に読む
- 本文と選択肢を照らし合わせる
- 明らかに不適切な選択肢を消去する
- 解答を選ぶ
- 3〜7を繰り返して解答する
「メール問題」であればメールの送り主、よくある「説明文」であれば長文のタイトルに目を通してください。テーマを把握して、本文を読む準備をしましょう。
いきなり本文を読むのではなく、先に設問に目を通してから読み進めてください。どんなことが問われるかを事前に把握すれば、ペースや集中力を調整しながら英文を読むことが可能です。
答えに関わる内容に差しかかったら、選択肢と本文を行き来して、答えを選ぶのに十分な情報が得られたら解答を決めましょう。設問番号と本文の流れは一致しているので、基本的にパラグラフを1つ読めば、答えが1つ選べる場合がほとんどです。
もしも頭のなかに問われる内容を留めておくのが難しい人は、設問に目を通した段階でメモをしてください。問われる内容や探すべき情報を、日本語の箇条書きで書いておけば、探すべき情報を確認しながら読み進められます。
英検2級リーディング対策【勉強法とおすすめ参考書】
ここからは、英検2級に合格するための実力を身につける勉強法という側面から、対策を解説します。おすすめの参考書もあわせてお伝えするので、ぜひチェックしてください。
ステップ1:語彙・文法の基礎固め
英検対策をスタートする人は、必ず語彙と文法の基礎固めから入りましょう。レベルに見合う語彙力と英文法への理解がないと、4技能のどの分野でも苦戦してしまいます。
英検2級対策として語彙力を高めたい人には、頻出する単熟語を優先して覚えるのに最適な『英検2級 出る準パス単(旺文社)』がおすすめです。当塾ENGLISH-Xでも、すべての生徒がこの1冊をマスターしていきます。
英文法は、高校標準レベルの内容を網羅的に押さえられるものでOKです。たとえば学生であれば、学校で配布される『Next Stage 英文法・語法問題(桐原書店)』のような一般的な文法書で構いません。
高校英語の基礎がない方は、1段階レベルを下げたものからスタートしましょう。なお、英文法の参考書選びに迷う方は、以下の記事も参考にしてください。
ステップ2:過去問を一度解く
英検2級を受ける人は、たいてい普段から英語の長文読解に触れてきているはずです。よって語彙と文法・語法の力が身についてきた段階で、いったん「力試し」として過去問を解いてみましょう。最新の問題は、英検の公式サイトからダウンロードできます。
実際の問題を前にして、どのくらい点数が取れるかを確認し、大問ごとの特徴が把握できるでしょう。この際、試験時間も正確にはかって英検2級のレベルをリアルに体感したほうが、正確に今の実力を知ることが可能となります。
本番で最高のパフォーマンスを実現するためには、早くから課題を見つけて、弱点の補強に取り組むことが重要です。過去問を解いてみて、自分に足りない部分を分析してください。
ステップ3:大問ごとの演習と復習
過去問を解いて自分の現在地を把握したら、苦手な分野や大問を集中的に練習していきましょう。早くから弱点の克服に時間を増やせば、得点力のUPが期待できます。すでに一定の得点が見込める大問については、それほど時間をかけなくてもOKです。
各大問の対策や長文対策にじっくり取りかかりたい人には『英検分野別ターゲット英検2級リーディング問題 改訂版(旺文社)』が、おすすめです。また『DAILY3週間 英検2級集中ゼミ(旺文社)』は、大問ごとの対策もしやすく、2次試験対策までカバーしています。
問題別の学習方法を、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
ステップ4:さらに過去問を解く
苦手な大問のトレーニングを行なったら、後はひたすら過去問や練習問題で実戦形式の演習を行なって本番力を高めましょう。定番の参考書は『英検2級 過去6回全問題集(旺文社)』です。必ず最新の年度のものを選んでください。
過去問は数に限りがあるので、本番と同形式の演習量を増やしたい方は、予想問題集を利用してください。たとえば『7日間完成 英検2級 予想問題ドリル 6訂版(旺文社)』なら、本番と同じ形式の問題を収録しているので、直前の総仕上げにぴったりです。
英検2級のリーディングにまつわるQ&A3選
ここからは、英検2級のリーディングに関する疑問を解決します。多くの方が抱きがちな疑問についてお答えしているので、ぜひチェックしてください。
Q1.リーディングの目標点(目標スコア)は?
結論からいうと、リーディングの目標点(目標スコア)は、明確に答えられません。なぜなら英検2級の1次試験をクリアするためには、スピーキングを除く3技能のCSEスコアで1520点を上回ることが必要とされるからです。
CSEスコア1520点というのは、3技能の満点1950点(=650点×3)のうちの約78%です。リーディングの問題数は31問なので、単純計算では「24問以上の正解」によって到達できます。しかし、あくまで目安です。
というのもCSEスコアは、シンプルに3技能の得点の足し算で算定される訳ではありません。3技能のバランスも重要で、そのうちの1つが壊滅的に悪ければ、1次試験を突破できない可能性もあります。
1次試験を突破するためには、リーディングはもちろん、全体的にバランスよく得点を積み重ねることが大事です。CSEスコアについての詳しい情報は、英検協会公式HP『英検CSEスコアでの合否判定方法について』にてご確認ください。
https://www.eiken.or.jp/eiken/result/eiken-cse_admission.html
Q2.リーディングの理想的な時間配分は?
リーディングの31問は、55分で解くのが理想です。なぜなら1次試験は85分で行われ、ライティングと見直しに25〜30分ほど確保したいからです。
大問ごとに細かく時間配分を考えてみると、以下の時間内に解くのがベストでしょう。
- 大問1:18分以内
- 大問2:13分以内
- 大問3:24分以内
最も解きやすく、得点源にしやすい大問1を初めに解くのが一般的です。その後は順番に解いてもOKですし、問題数の多い大問3から解いてもよいでしょう。
Q3.リーディングができない原因は?
リーディングで思うように得点を伸ばせない人の多くは、長文が正しく読めていないケースがほとんどです。そして長文が正しく読めない原因は、主に以下の3つにわけられます。
- 語彙力の不足
- 英文法の理解不足
- 英文解釈の練習不足
長文の内容を正しく理解するには、やはり一定の語彙力が不可欠です。わからない単語が多いと感じる方は、語彙力の強化に努めてください。また英文法の理解が足りないと、正しく英文を解釈できません。
さらに英文解釈の経験が乏しければ、正しく内容を理解できないために選択肢を選ぶ段階でつまずいたり、読解に時間がかかってしまい余裕のない状態で解答していることでしょう。
リーディングで苦戦している人は、長文演習の前段階に「つまずきポイント」がある場合がほとんどです。まずは、基礎学習を徹底してください。
なお長文の内容がスムーズに頭の中に入ってくるかは、背景知識の有無も関係します。時事ネタやよく出題されるテーマについては知識を身につけることも大事なので、ニュース記事を英語で読むなどのトレーニングも有効な学習方法です。
英検2級合格の体験談やノウハウをご紹介!
ここまでは、英検2級のリーディング対策についてお伝えしてきました。本記事でお伝えしているように、リーディングはもちろん、その他の技能でもバランスよく得点を積み重ねることが非常に重要です。
もしかすると「本当にやりきれるのか…」と不安になった方もいることでしょう。そんな方には、塾生の英検2級にまつわる体験談やENGLISH-Xがお伝えできるノウハウを、さらにお伝えできると嬉しいです。
以下の動画や記事を見て、少しでも自信を持って英検2級を受験してもらえると幸いです。
英検2級のリーディング攻略は対策による基礎固めがカギ!
英検2級のリーディングは、大学受験の標準レベルです。高校英語の基礎をしっかり身につけてきた人なら、問題形式に慣れて演習を積み重ねることで、高得点を獲得することも夢ではありません。リーディング問題を解いて力不足を感じた人は、今すぐ基礎固めを優先しましょう。
もし英検対策が不安なら、目黒の英語塾ENGLISH-Xで一緒に頑張りませんか?
英語専門塾のENGLISH-Xでは受験対策はもちろん、英検対策も承っています。リーディング対策だけでなく、英作文の即時添削や2次試験の面接対策も受けられるので、効率よく英検合格に近づけます。
英検対策に不安を感じている方は、お気軽にご相談ください。経験豊富な講師陣がしっかりサポートいたします。気になった方は、ぜひ無料体験授業にお越しください!











