
大学に入ったら留学してみたいと考えている高校生も多いのではないでしょうか。
しかし、大学の留学制度には交換留学や認定留学、休学留学、短期留学などたくさんの制度があり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。
この記事では英検1級取得者であり、目黒の英語専門塾ENGLISH-Xの塾長佐藤圭が、大学の留学制度の違いについてわかりやすく解説します。
*この記事は約7分で読むことができます。
目次
留学制度ってどんなものがあるの?
大学における留学制度でよく使われる呼び方には、交換留学、認定留学、休学留学、短期留学などがあります。
制度の名称や応募条件、単位認定のルールは大学によって異なるため、ここでは一般的な特徴を紹介します。
なお、似た内容の制度でも、大学によって「交換留学」「協定留学」「派遣留学」など呼び方が異なる場合がありますので、詳細は各大学の公式サイトにて制度の内容をご確認ください。
(出典:海外留学情報サイト|留学準備を始める前に)
交換留学(協定留学)
交換留学は、在籍する大学が学生交流協定を結んでいる海外の大学で学ぶ留学です。
大学によっては、協定留学や派遣留学などの名称が使われる場合もあります。
留学先は在籍大学の協定校から選ぶことになり、希望者は成績や語学力、留学計画などをもとに学内選考を受けるのが一般的です。
大学を通して手続きを進めるため、出願や滞在先の手配などの支援を受けやすいのがメリットといえます。
受験生が大学を比較する際は、協定校の数だけを見るのではなく、自分が学びたい分野を扱う大学があるか、希望する国や地域へ留学できるかも確認しておくとよいでしょう。
また、必要な英語資格や選考方法などは各大学の公式サイトなどを通して調べておくと、入学後のビジョンが見えやすくなります。
(出典:海外留学情報サイト|留学準備を始める前に)
(出典:海外留学情報サイト|日本の大学での手続き)
認定留学
認定留学は、在籍大学の交換留学制度を利用せず、自分で選んだ海外の大学へ在籍校の認定を受けて留学する制度です。
一定の条件を満たせば、休学扱いにならずに留学することができるのも魅力の一つといえます。
協定校以外も候補にできるため、専攻分野や国、地域などを自身に合った基準で留学先を探すことができます。
ただし、留学先への出願や必要書類の準備などを自分で進めることが多くなる点は注意が必要です。
認定の条件や帰国後の単位認定について、出願前に在籍大学へ相談する必要があります。
選択肢が広い分、交換留学よりも主体的な情報収集と早めの準備が求められる留学といえるでしょう。
(出典:海外留学情報サイト|日本の大学での手続き)
休学留学
休学留学とは、日本の在籍大学を休学して海外へ留学する方法です。
留学先や学ぶ内容を自分で選びやすく、海外の大学や語学学校での学習、インターンシップ、ボランティアなど、目的に合わせて計画を立てることができます。
一般的に休学期間は在籍大学の修業年限に含まれないため、「最短修業年数」での卒業は難しくなる点は注意が必要です。
留学先で取得した単位が在籍大学の単位として認められるかどうかや、休学中に必要な費用の扱いは大学によって異なるので、休学できる期間や単位認定、卒業までのスケジュールをきちんと把握しておきましょう。
(出典:海外留学情報サイト|日本の大学での手続き)
短期留学
短期留学は、1週間から3か月程度の比較的短い期間で、海外での学習や生活を経験する留学です。
英語力や成績が参加の条件になっていないことが多く、また夏休みや春休みなどを利用して参加できるプログラムもあるので、長期留学よりも比較的気軽に参加できることが最大のメリットです。
参加方法には、在籍大学が実施するプログラムを利用する方法と、海外の学校や団体が実施するプログラムに自分で申し込む方法などがあります。
内容や単位の扱いはプログラムによって異なるため、期間や行き先だけでなく、学習内容、応募条件、単位認定の有無まで確認することが大切です。
留学で失敗しないために知っておきたいこと
留学制度を選ぶ際は、行き先や期間だけでなく、留学の目的、単位の扱い、必要な費用、卒業までのスケジュールをまとめて考えることが大切です。
条件や手続きは大学・学部、利用するプログラムによって異なります。
一般的な情報だけで判断せず、志望大学の公式サイトはもちろん、オープンキャンパスや学校説明会でわからないことを聞いて制度の詳細を確認しましょう。
目的に合った制度を選ぶ
最初に考えたいのは、留学を通じて何を学びたいのかという目的です。
英語を使う経験を増やしたい場合と、海外の大学で専門分野を学びたい場合では、適した留学先や期間、プログラムの内容が変わります。
異文化交流、研究、インターンシップなどを重視する場合は、授業以外の活動にも目を向ける必要があります。
「海外へ行くこと」だけを目標にすると、現地で取り組むべきことが曖昧になりかねません。
留学後に身につけたい力を考えたうえで、授業内容、使用言語、滞在期間、参加条件などを比較しましょう。
受験生は、留学先の数だけでなく、自分の関心に合うプログラムが用意されているかを調べることも重要です。
(参考:海外留学情報サイト|留学準備を始める前に)
単位認定のルールを確認する
留学先で授業を受けても、取得した単位が在籍大学の卒業単位として必ず認められるとは限りません。
認定の対象となる科目や単位数、申請方法は、大学、学部や留学制度によって異なります。
単位認定の可否だけでなく、帰国後に必要となる手続きや申請時期、必修科目との関係も確認しておきましょう。
認定されることを前提に履修計画を立てると、卒業要件を満たせない恐れがあります。
安易に留学先の科目を決めずに、わからないことは積極的に大学や留学担当窓口へ相談しておくことが大切です。
(参考:海外留学情報サイト|日本の大学での手続き)
費用と奨学金を早めに調べる
留学に必要な費用を考える際は、授業料だけで判断しないようにしましょう。
渡航費、住居費、食費、保険料、現地での交通費なども必要になります。
為替相場や現地の物価によって支出も変わってくるので、ある程度余裕を持った資金計画を立てることが重要です。
奨学金を検討する場合は、対象となる留学先や期間、応募条件、募集時期などを早めに調べましょう。
応募しても必ず採用されるとは限らず、留学の計画を立て始めた時点ですでに募集が終了しているケースも考えられます。
大学独自の支援制度に加え、日本学生支援機構(JASSO)などの情報も確認し、利用できる制度を整理しておきましょう。
(参考:独立行政法人日本学生支援機構|JASSO)
(参考:JASSO|海外留学のための奨学金)
(参考:海外留学情報サイト|奨学金ガイド)
留学時期と卒業までのスケジュールを考える
留学する時期は、語学力や応募条件だけでなく、大学での履修予定と合わせて考える必要があります。
渡航する時期によっては、帰国後の就職活動や大学院進学に影響することもあるので、事前にきちんと計画を立てましょう。
大学の制度によっては、留学期間が修業年限に含まれ、必要な単位や卒業要件を満たせば、標準的な修業年限で卒業できる場合もあります。
ただし、留学しただけで卒業時期が保証されるわけではありません。
留学前後のスケジュールは各大学の担当窓口へ相談し、余裕を持って計画することが重要です。
留学を必修・原則参加とする学部もある?
大学の留学制度には希望者が応募するものだけでなく、学部によってはカリキュラムに組み込まれているものもあります。
留学を必修とする学部や、原則として全員が参加する学部では、海外での経験を単独のイベントではなく、留学前後の授業を含む一連の学びとして位置づけています。
対象となる学生や期間、参加条件は学部によって異なるため、大学の公式サイトを確認しましょう。
早稲田大学国際教養学部
早稲田大学国際教養学部では、日本語を母語とする学生に、1年間の海外留学が必修とされています。
主に日本語以外を母語とする学生は、留学が必修ではありませんが、希望すれば留学プログラムに参加できます。
日本語を母語とする学生は、入学後に英語や幅広い教養を学び、自分の研究テーマを見つけたうえで海外留学に臨みます。
帰国後は、留学中に得た知識や経験を生かしながら、研究テーマをさらに追究していく流れです。
留学前の学習から帰国後の研究までが、4年間の履修モデルの中に組み込まれています。
(出典:早稲田大学 国際教養学部-留学)
(出典:早稲田大学 国際教養学部-カリキュラム)
立教大学異文化コミュニケーション学部
立教大学異文化コミュニケーション学部では、海外留学研修を原則全員参加としています。
留学期間は1学期間から1年間で、学部間協定校や大学間協定校、パートナー大学などから留学先を選ぶ仕組みです。
入学後は、異文化コミュニケーションに関する基礎知識や言語運用能力を身につけながら、4年間のカリキュラムにおける留学体験の意義を考え、留学先での目標を設定します。
その後、海外留学研修を通して異なる社会や文化の中で学び、帰国後は現地での経験を専門分野の学習や研究へとつなげていきます。
教室で理論を学び、留学で実践し、その経験をもとに研究テーマを深めるのが4年間のカリキュラムの流れです。
(出典:立教大学 異文化コミュニケーション学部|カリキュラム・4年間の流れ)
(出典:立教大学 異文化コミュニケーション学部|カリキュラム・4年間の流れ|海外留学研修)
まとめ
大学の留学制度にはさまざまな種類があり、留学先の選び方や期間、単位の扱いなどに違いがあります。
また、留学を必修または原則参加として、4年間の学びに組み込んでいる学部もあります。
留学に関心がある場合は、制度の名称だけで判断せず、学びたい内容や卒業までの流れも確認しながら、自分に合った大学や学部を探してみましょう。
ENGLISH-Xでは、生徒一人ひとりにあったオーダーメイドのカリキュラムを組んでいるため、志望校にあった学習が可能です。
また、進路相談も行っているので、ぜひ体験授業にお越しください。
参考・出典
出典:立教大学 異文化コミュニケーション学部|カリキュラム・4年間の流れ
出典:立教大学 異文化コミュニケーション学部|カリキュラム・4年間の流れ|海外留学研修
監修者
1989年、東京生まれ。
横浜市立大学にて言語教育、英語教授法、大学入試改革について研究。
大手進学塾で最優秀新人賞を獲得。10年以上の講師歴で延べ5万人を指導し、英検1級、英語スピーチコンテスト全国1位六冠、TEDxにて講演をするなど自身も英語発信を体現する。人間的な教育と社会人などを交えたキャリア教育をしたいという思いからENGLISH-Xを開校。








