ここまでは「名詞と動詞が品詞の中で重要」と説明してきましたが、動詞の重要度は次元が違います。なにしろこの2講座~7講座まではひたすら動詞に関する単元です。名詞は10講座、形容詞・副詞は12講座の予定ですが、扱う分量を比べてみれば、その重要さをイメージしてもらえると思います。
なぜこんなにも違うのでしょうか?その理由は動詞が文の形(構造)を決定するからです。だから知っている人からすると、文の動詞を見ただけで、その文の形(構造)がすぐ分かってしまいます。長文もヒアリングも、動詞を見たり聞いたりした途端にその後ろの言葉をある程度予想できてしまうので、読めるようになるし、聞き取りやすくもなるわけです。最初は本当に簡単な説明から入りますが、気を抜かずにしっかり読み進めていって下さい。ここではまず動詞を自動詞と他動詞に区別できることを目標にします。2・4・5・6・7・etcと色々な単元で登場してくるので、しっかりおさえましょう。
ex. | I sleep.○ 「私は眠る」 |
このsleepという行為は一人でできますね。このような他に相手やものを必要としない動詞を自動詞といいます。そのため、後ろにピリオドをつけて、すぐ文章を終えることができます。それに対して他動詞は、
ex. | I want → (何を?) ⇒ I want money. 「私は欲しい」 I teach → (誰に?)(何を?) ⇒ I teach them English. 「私は教える」 |
こちらのwantとteachの行為はこれだけでは文を終えることができません。例えばteach「教える」なら、誰か教える「相手(=人)」が必ずいるはずですし、教える「もの」も必要です。後ろにその「人」と「もの」をいわない(=書かない)内は、文を終えてはいけないというルールがあるのです。このように他に相手やものを必要とする動詞を他動詞といいます。もちろん両方の使い方をできる動詞や区別があいまいな動詞もありますが、今はこのくらいでも十分対応できます。
自動詞と他動詞の区別 自動詞(Vi)=他に相手やものを必要としない動詞 他動詞(Vt)=他に相手やものを必要とする動詞 |
この主語と述語が並んだ基本の形はSVの第1文型と呼ばれています。(後述)
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