【最新版】 慶應大学法学部の英語対策|論理的に読む・解くことが重要!

「慶應大学の法学部英語って、どんな問題?」

 

「慶應の法学部英語って、どう対策すればいい?」

 

こんな疑問にお答えします。

 

本記事は、目黒の英語専門塾ENGLISH-Xが監修・制作いたしました。慶應大学法学部を目指す受験生のために、英語対策や勉強法について解説いたします。対策に有効な参考書や目指すべき目標点についてもお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

 

※本記事は、5分ほどで読めます

慶應大学法学部の英語概要

まずは慶應大学法学部の英語の全体像から見ていきましょう。2025年度以降の最新の入試情報をチェックしてください。

配点と試験時間

慶應大学法学部の一般入試(個別学力試験)における英語の配点は、200点満点です。また試験時間は、80です。

 

英語以外の「世界史or日本史150点」と「小論文100点」も合計すると、総得点は450点となります。英語は1科目で入試全体の約44%を占めるため、慶應大学法学部への進学を左右する重要な科目といえるでしょう。

大問構成と解答形式

近年の英語は、大問5つで構成されています。また解答は、すべてマーク式です。

 

知識があると有利になる語彙系の問題がやや多く見えますが、実質的には長文や会話文・インタビュー形式の読解問題など、多様な角度から読解力を問う試験だと考えるべきでしょう。

 

なお法学部の英語は、各設問の問題文や選択肢もすべて英語表記です。

慶應大学の法学部英語【大問別の傾向と対策】

こちらでは、慶應大学の法学部英語の傾向と対策を解説します。試験の特徴を大問ごとにチェックしましょう。

全体像と時間配分

以下の表で、まずは全体像を把握しましょう。問題を攻略するうえで重要になる時間配分の目安も示しているので、ぜひ参考にしてください。

 

大問

出題

内容

時間配分

1

語彙

単語

10分以内

2

長文読解

単語類推

10分以内

3

会話文読解

空欄補充

15分以内

4

インタビュー読解

文脈理解

20分以内

5

長文読解

総合的な問題

25分以内

 

直近5年(20222024年度)の設問形式に変化も見られますが、各大問で求められる力は、おおむね変わっていません。なお、かつて定番であった「文法・語法の正誤問題」が出題されないなど、文法・語法の知識を問う設問は全体的に減少傾向です。

 

また近年の問題は、英文の総語数が2000語にも達するため、効率よく読解・解答する訓練を積まないと、時間内に解答しきれない可能性も…。しっかり解き慣れないと、見直しの時間は取れないという前提で試験に挑むべきでしょう。

大問1:語彙

大問1は、単語に関する問題です。選択肢の単語と各設問の単語を組み合わせて、存在する別の単語を作ることが要求されます。

 

まずは正解になる可能性の高い設問から解答を決め、自信のない設問は後回しにしましょう後回しにしても設問と選択肢が同じ数なので、解答の後半で自然に選択肢が絞れます。

 

なお2024年度は、設問の半数が新形式でした。新形式の問題は、単語を補って文を完成させる「空欄補充」です。前置詞や副詞・熟語の知識を問う4択形式の問題なので、消去法で解くのがベストな解き方といえるでしょう。

大問2:長文読解

大問2は、約300語程度の英文を読みながら、下線が引かれてある語の定義を選択肢から選ぶ問題です。単語を知っていればシンプルな単語問題ですが、下線の語は大学入試レベルをはるかに超えてます。よって大問2は語彙問題ではなく、実質的には読解問題であると考えましょう。

 

解答を見つけるためには、下線の前後の文脈を把握する力が必要になります。下線を含む文の構造から下線部の語の品詞を類推したり、選択肢の説明から品詞を類推したりすることが、選択肢を絞り込むコツです。

 

また下線部の語と選択肢の数は同じなので、正解になる可能性が高いところから解答を決める「消去法」的な解き方がおすすめです。

 

以下の動画では「難関大学で使える未知単語の予測」の方法を解説!本文中のわからない単語を予測するうえで知っておきたいテクニックをお伝えするので、ぜひご覧ください。

大問3:会話文読解

大問3は、AB2つの設問に分かれていますが、どちらも会話文中の「空欄補充」問題です。

 

会話表現やイディオムの知識は、当然ながら一定レベルで問われますが、読解問題の側面が強くなっています。空欄前後の文脈や文構造から、最適な選択肢を判断して選ぶ力が必要です。

 

本文や選択肢にある指示語を明らかにしながら、選択肢を絞り込んでいきましょう。初めは選択肢を見ずに、自ら「どんなセリフが入りそうか」を予想しながら読むのも、大事な思考プロセスの1つです。

大問4:インタビュー読解

2020年度以降の大問4には、慶應大学法学部の以前の問題に出題されていた「インタビュー形式の英文」の読解問題が、5年連続で出題されています。

 

問題用紙には、

 

  • インタビュアーの言葉(質問や会話を整理する発言)
  • インタビュイーの言葉(質問への回答や説明)

 

「取材する側」と「される側」の2つのセリフのグループが用意されており、それぞれを適切に組み合わせることが求められます。

 

ここでは、発言内容(特にインタビュイーの最初の一言)や、選択肢に含まれる名詞・代名詞に注目すると、正解を絞りやすくなります。また二者間の発言は同数なので、その組み合わせに納得できないときは保留にして、わかるところから解く「消去法的な解法」が有効です。

 

ボリューム豊富な本文(700800語程度の英文)が用意されていますが、細かく読むべき場面とそうでない場面を見極めて読むことで、試験時間の節約になります。演習量を増やして効率よく解答するコツをつかいたい受験生は、過去にインタビュー読解が出た、

 

  • 1999年度
  • 2004年度
  • 20062011年度
  • 2014年度

 

の問題を活用するのもアリでしょう。また東大英語の1B(段落整序問題)が、似た形式の問題になっているので、時間に余裕があれば取り組みたいところです。

大問5:長文読解

大問5は、いわゆる長文総合問題です。ボリュームのある(約8001000語ほどの)長文読解が求められ、そのテーマも多岐に渡ってきました。また設問のバリエーションが豊富で、メインの内容一致(内容不一致)に加えて、近年は以下のような設問も出題されています。

 

  • 文整序
  • 空所補充
  • 語句整序
  • タイトル選択

 

さらに2024年度には、記載されている意見・発言が、本文中の「どの個人」や「グループ」のものなのか答える、経済学部の定番問題も出題されました。

 

大問5の長文は、慶應英語としては易しめなので、確実に得点を重ねたい問題です。ただ長文読解の総合問題には、多様な設問があるので、それに対応するためには演習量がいります。他学部の過去問も利用しながら、対策をしていきましょう。

慶應大学法学部英語の勉強法5ステップとおすすめ参考書

ここからは、慶應大学法学部の英語レベルに到達するための勉強法を5つのステップに分けて紹介します。各ステップでは、慶應大学法学部の英語に対応するための参考書も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

また早慶レベルまでの英語参考書について知りたい方は、以下の記事もおすすめです。

1.語彙力を高める

求められる語彙レベルは高く、得点に直結する場合もあります。よって慶應の法学部を目指すなら、まず単語は英検準1級レベルまで学習しましょう。

 

おすすめの単語帳は『英検準1級 出る順パス単(旺文社)』です。ただし、いきなり英検準1級レベルの単語帳に取り掛かるのではなく、まずは『英検2級 出る順パス単(旺文社)』などで、標準レベルの単語から習得していきましょう。

 

英検準1級レベルまで学習をしても、入試に出てくる単語をすべてカバーはできません。よって英検1級レベルの単語帳には、基本的には手を出さなくてOKです。

 

「単語を覚えるのが苦手」という受験生は、以下の記事も参考にしてください。

 

また法学部の問題には、熟語・イディオムの知識も活きてきます。前置詞のイメージの理解や実践的な問題にも触れられる『速読英熟語(Z会)』がおすすめです。

2.文法の基礎固めをする

近年は、独立した文法問題は出ていないので、特定形式の文法演習に充てる時間の優先度は低くなるでしょう。よって文法は、基礎を網羅的に押さえることが大事です。

 

学校で習ってきた英文法の理解を網羅的にチェックするならNext Stage 英文法・語法問題(桐原書店)』などの4択形式の参考書がおすすめ。1周ではなく、2〜3周取り組むのがベストです。そこまで実践できれば基本的に、入試問題に対応できるレベルになっています。

 

ただし上記までの学習でも、実践演習は足りていません。過去問演習に取り組む前に、できれば『全解説頻出英文法・語法問題1000(桐原書店)』などで、より実践形式に近い問題をといておくことを推奨します。

 

大学受験に向けた英文法の学習に不安がある人は、ぜひ以下の記事もチェックしてください。

3.英文解釈と精読に時間をかける

記事の「大問別の傾向と対策」でも解説しているように、慶應法学部の英語は長文読解の力を重視しています。特に文脈や文構造を論理的に捉える目を養うことが重要で、書いてある英文の内容がわかるレベルよりも、1つ解像度の高い読解力が必要です。

 

理想的には高3の夏前までに、英文解釈の学習と精読のトレーニングを行いましょう。この段階の学習で、論理的に英文を読みこなす目を養います。

 

書いてある英文を論理的に捉えて、しっかり内容を理解する「英文解釈と精読」のフェーズには『英文解釈ポラリス12KADOKAWA)』がおすすめです。シリーズ12を通じて標準的なレベルから、難関大レベルまでの英文解釈力が身につきます。

 

また本格的な実践演習に入る前にThe Rules英語長文問題集4 入試最難関(旺文社)』で英文解釈の力を試すように、精読重視の長文演習を行いましょう。解釈が曖昧なところも、充実した解説を見て、しっかり復習できるはずです。

4.長文読解の実践演習を積む

夏から秋冬にかけては、実践演習を充実させましょう。このフェーズでは時間や正答率も意識しつつ、本番さながらの演習を行ってください。実践演習におすすめの問題集は、以下のとおり。

 

  • 英語長文ポラリス3 発展レベル(KADOKAWA
  • やっておきたい英語長文5001000(河合出版)

 

『英語長文ポラリス』シリーズは、先述の『英文解釈ポラリス』や『The Rules』シリーズと著者が同じなので、よりスムーズに長文演習に移行できるはずです。ただし長文の数は少ないので、23冊目の『やっておきたい英語長文』シリーズで演習量を確保しましょう。

 

余裕があれば『パラグラフリーディングのストラテジー12(河合出版)』で、英文の文章構造を論理的に読み解く視点を養います。パラグラフリーディングを意識すれば、長文を理解する力が高まるだけでなく、緩急をつけて英文が読めるようになるはずです。

 

実はおすすめの問題集は、当記事で紹介したもの以外にも。気になる方は、以下の記事でチェックしてください!

 

「長文読解の学習の仕方がわからない」という人には、以下の記事もおすすめです。

5.過去問演習と復習で仕上げる

早ければ夏から、できれば10月くらいまでには過去問演習に入りましょう。傾向を体感して、自分なりの効率よい解き方を落とし込むために、近年の問題を2回解く時間を確保したいからです。

 

まずは直近5年度分から解いてみてください。過去問を解くと、現状の実力だけでなく苦手な大問や設問タイプがわかります。苦手を克服するための復習や訓練こそが、実力アップの近道なので、その時間をしっかり確保しましょう。

 

また過去問演習の最初の23年度分は、あえて制限時間を意識しなくてもOKです。11つの設問とじっくり向き合うことが、より深く傾向の理解や解答を導き出すよい練習の機会につながります。少し慣れてきたら、制限時間を設けて時間配分も意識しましょう。

 

直近の入試と傾向の近い問題に取り組んだあとは、さらに遡って過去問をやるのもアリです。時間を測って1年度分を解くのもよいですし、配点が高いと予想される

 

  • インタビュー読解
  • 会話文読解
  • 長文読解(総合問題)

 

など、特定の大問に絞って練習するのもよい対策になります。他学部の問題を使うのも有効ですが、傾向やレベルが違うこともあるので、解く問題をピンポイントに選ぶことも賢い選択です。

慶應大学の法学部英語の難易度は?難しい?

結論から伝えると、慶應大学の法学部英語は難しい問題です。私立文系の入試問題では、最高クラスの難易度ともいわれますし、早慶の英語でも上位に入ることは間違いありません。

 

全体的に語彙レベルが高く、正解を選ぶのにも高い読解力が必要となります。また80分という時間のなかで、効率よく解答するためには対策も欠かせません。受験者平均が5560%程度という近年の結果からも、高得点が出にくい試験であることもわかります。

 

とはいえ問題傾向が変わり、以前よりも取り組みやすくなっているという意見も近年は知識の豊富さより、読解力を軸にした判断力や思考力を問う傾向が強くなってきています。長文読解の力を伸ばしてきた多くの受験生に、チャンスが広がったと考えてもよいでしょう。

慶應大学法学部英語の合格点は7割・8割?

法学部を受ける全受験生は、まず英語で7割(140点)を目指すべきでしょう。英語の得点が7割を下回るほど、合格点に届かない可能性が高くなるからです。

 

以下は、慶應法学部の各学科の試験結果です。近年の合格最低点・受験者平均点の近年の推移を見ながら、英語で7割を目指すべき根拠を示していきます。

 

<法律学科>

年度

受験者平均(英語)

合格最低点(全科目)

2024

120.23

243

2023

111.40

247

2022

110.16

239

 

<政治学科>

年度

受験者平均(英語)

合格最低点(全科目)

2024

123.00

247

2023

115.99

252

2022

113.01

236

 

※受験者平均は補正前のもの

※合格最低点は統計的処理による補正後のもの

 

年度によって難易度は異なるものの、各学科の入試結果からは以下のことがわかります。

 

  • 英語の受験者平均は、約5560
  • 合格最低点(全科目)は、例年60%前後

 

また表に記載していませんが、歴史(得点調整あり)と論述は、例年4550%(計100点)ほどの得点となっています。つまり英語以外の2科目が平均点(計100点)ほどだったとき、英語で7割(140点)ほど取らないと、例年の合格最低点である約6割に達しません。

 

他の科目の出来にもよりますが、英語で7割以上とることで合格が近づきます。また英語が得意な人は得点を8割まで伸ばして、大きなアドバンテージを得ましょう。

慶應大学法学部は英語を論理的に読む力を求めている!

慶應大学の法学部英語は、私大の入試問題のなかでも指折りの難易度です。しかし近年は「発音・アクセント問題」や「文法に特化した問題」が出なくなり、以前よりも読解力を伸ばしてきた多くの受験生にチャンスが広がっている状況でもあります。

 

単熟語やイディオム・会話表現などを含めた「確かな語彙力」はもちろん、文構造や文脈を正確に捉えながら「英文を論理的に読んで解答する力」が不可欠です。また過去問研究と対策を徹底しながら、効率よく解答する訓練もしっかり行いましょう。

 

もし英語の学習に不安を抱えているのならぜひ英語専門塾のENGLISH-Xにお任せください!慶應法学部の英語を攻略するための学習を、英語専門塾ならではの視点から徹底的にサポートします。

 

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