「英検1級のライティングは、どう対策すればいい?」
「合格点に到達するために、知っておくべきことはある?」
「ライティングで点が取れる気がしないけれど…大丈夫?」
これから英検1級の取得を目指す方の、こんな疑問に答えます!
この記事は、英検1級を保有する塾長佐藤が率いる「英語専門塾ENGLISH-X」が監修して制作しました。英検1級のライティングで合格点を目指すあなたに向けて、勉強法や解き方を解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
※この記事は、8分ほどで読めます。
Contents
英検1級のライティング概要
まずは実際の問題を確認しながら、ライティング問題の概要をチェックしましょう。以下は、実際の2023年度の英検の過去問です。
【English Composition】
- Write an essay on the given TOPIC.
- Give THREE reasons to support your answer.
- Structure: introduction, main body, and conclusion
- Suggested length: 200-240 words
- Write your essay in the space provided on Side B on your answer sheet. Any writing outside the space will not be granted.
【TOPIC】
Is investment from foreign countries necessary for the success of Japan’s economy?
引用:英検の過去問(2023年度第1回)
ライティング問題は、与えられた話題に対する自分の意見を、3つの理由を用いて答える英作文です。解答用紙に与えられたスペースに、序論・本論・結論の文章構成で、200〜240字の間で書くように指示されます。
この過去問では「日本経済の成功には、海外からの投資が必要でしょうか?」という問いに対して、どう考えるかを投げかけています。意見が分かれそうな社会性の高いテーマに対して、賛否の立場を明らかにしながら主張を展開することが求められます。
英検1級の全体像や難易度が気になる方は、以下の記事で解説しています。気になる方はぜひチェックしてください!
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英検1級のライティング対策
ライティングの概要で確認したとおり、自らの意見をしっかり論じる練習が必要です。英作文は合格点から逆算して8割を目標にするべきなので、その実現に必要な対策を3つのパートに分けて解説します。
1.英検1級のライティングで合格点を勝ち取る勉強法・参考書
まずはライティング対策として、具体的にどんな勉強法や参考書がよいのかを解説します。
A.過去問と英作文に特化した参考書を併用する
英作文の練習は、過去問を用いてください。当然ながら実際の出題と同じ条件で練習するのがベストだからです。
学習に使う書籍は、旺文社の以下の2つがおすすめです。
- 英検1級英作文問題 改訂版
- 英検1級 過去6回全問題集
まずは『英検1級英作文問題 改訂版』を使って、英作文に特化して練習します。本番を想定して、25〜30分の時間で指示通り書けるようになりましょう。
次に『英検1級 過去6回全問題集(旺文社)』を使って、本番と同じようにリーディング問題と一緒に100分で書き上げる練習をしてください。1次試験全体の得点バランスも大事なので、トータルの得点力を磨きましょう。
リーディング問題の対策については、以下の記事で解説しています。
B.英作文は必ず添削を受ける
書いた英作文は、必ず添削を受けてください。英作文は、模範解答を見ても客観的なチェックができないからです。
実際の完成度を知るために、しっかりと英語の熟練者に添削してもらってください。添削を受けることで、英作文の質が高まり、自信が持てるようになるでしょう。
C.英検1級ライティングには時事ネタの知識がいる
英検1級のライティングは、ネタ不足(=背景知識の不足)に注意が必要です。社会性の高いテーマがトピックになるため、何も背景知識がないと解答の作成に困るからです。
英検1級に挑戦する方は、準1級までのレベルを突破してきた英語力があります。よって「英語表現がわからなくて、まったく書けない…」という状況には陥らないはず。大事なのは、時事ネタに関する背景知識を得ることです。
【背景知識を得る手段の例】
- 英字新聞を読む
- 英語の専門誌を読む
- ニュースアプリを英語で読む
- YouTubeで海外メディアのニュースを見る
上記のような手段で英語に触れることは、合格に必要な4技能全体のレベルアップにも好影響があります。スキマ時間を利用して、政治や国際関係、環境問題やテクノロジーなどの知識を得ることも意識しましょう。
2.採点基準を知ろう!
目標である8割を超えるためには、英作文がどのように評価されるのかも知っておきましょう。気をつけるべき点がわかったほうが、解答の作成が容易になります。
【採点基準について】
観点1 |
内容 |
求められた意見とその理由が含まれているか(8点) |
観点2 |
構成 |
英文の構成や流れがわかりやすく論理的か(8点) |
観点3 |
語彙 |
課題に相応しい語彙を正しく使えているか(8点) |
観点4 |
文法 |
文構造は多様で、それらを正しく使えているか(8点) |
問いに対して「論理的に正しく」「指示通りに」、そして「正確な英語で」「同じ表現に頼らず」書けばOKです。まずは、目標である8割の25点以上を目指しましょう。
英作文は「条件どおりに書いてあること」と「ミスがない」ことが、書いてある内容よりも大事です。解答を作成したら、以下の7つのポイントを必ずチェックしましょう。
- スペルミスがないか
- 同じフレーズを連続していないか
- 語数稼ぎと思われる箇所がないか
- 問いにしっかり答えているか
- 理由の重複していないか
- 説明が不足していないか
- 論理の矛盾や構成に不備はないか
英作文の練習をする前に、採点基準をしっかり確認することで、少しでも質の高い解答を目指してください。具体的なイメージを知りたい場合は、先に模範解答をみて音読するのもいい練習になるでしょう。
3.テンプレートや使える表現を駆使しよう!
英作文の完成度を効率よく高めるには、文章のテンプレートや使える表現を駆使することが超重要です。毎回違う文章を考えて書くよりも、型に当てはめて書いたほうが楽ですし、問題の要求を満たしやすくなります。
過去の模範解答の共通点を反映させたテンプレートを紹介するので、ぜひ参考にしてください。また、部分的に使えるフレーズも便利なので、ぜひ取り入れましょう。
A.文章構成のテンプレート
英検の公式サイトに掲載されている模範解答は、5つの段落から構成されます。構成の中身については、以下のとおりです。
序論 |
第1段落 |
・反対の意見 ・トピックに対する主張(3文程度) |
本論 |
第2段落 |
主張の根拠①(3文程度) |
第3段落 |
主張の根拠②(3文程度) |
|
第4段落 |
主張の根拠③(3文程度) |
|
結論 |
第5段落 |
・本論のまとめ ・トピックに対する主張(3文程度) |
各段落の中の文章構成は、以下のようなイメージです。
- 段落で最も伝えたい内容
- 説明・補足①
- 説明・補足②
まずは構成を考えて、メモを作ってください。流れに問題がなければ、各段落で最も伝えたい内容をどのように説明するか、より細かい内容もメモしましょう。各段落2〜3文書くイメージで作れば、語数を満たしやすくなるでしょう。
何を書くかが固まれば、あとは書くだけです。知っている表現をうまく使って、思うままに書いていきましょう。チェックはあとで行うので、とにかく書き切ってください。
B.使えるフレーズ
ここでは、序論・本論・結論の3つのパートで文章を書きやすくする「使えるフレーズ」を紹介します。
序論で使えるフレーズ
まずは、主張に前置きを加えることで、序論が充実します。使えるフレーズは以下のとおりです。
- It is largely recognized that〜.
(〜であると広く知られている) - People these days are more/less〜.
(現代人はより一層〜している) - 〜 is vital to us all.
(私たちに〜は欠かせない) - There are numerous cases that 〜.
(〜というケースは多数ある) - 〜 has been plaguing our society.
(〜 は我々の社会を苦しめている) - Nowadays, 〜_ has been increasingly important.
(今日、〜の重要性は増加している) - Under these circumstances, I noticed that 〜.
(このような状態で、私は〜に気が付いた) - It is often pointed out〜.
(〜とよく指摘される)
序論では、反対(異なる)意見に軽く触れるフレーズも便利です。自分の意見を主張する前に使えます。
- While〜
(〜である一方で) - Although〜
(〜だけれども) - Many people believe that〜but… .
(多くの人は〜と考えているが…) - Some people might say that〜but… .
(〜という人もいるかもしれませんが、) - apart from A, B could allow 〜
(Aと比較すると、Bは〜できる)
本論で使えるフレーズ
本論には、主張の理由を3つ説明する役割があるため、定番のフレーズが使われがちです。以下のフレーズをチェックしてください。
初めの理由を述べるときは、以下のフレーズがよく使われます。
- First(ly), 〜
(最初に〜) - To begin with, 〜
(まず初めに〜) - In the first place, 〜
(そもそも〜)
2つの理由には、以下のフレーズがよく使われます。
- Second(ly), 〜
(2番目に〜) - Next,〜
(次に〜) - Another reason is that 〜
(もう1つの理由は〜)
3つの理由には、以下のフレーズが使えます。
- Third(ly), 〜
(3つ目に〜) - Finally, 〜
(最後に〜) - Furthermore, 〜
(さらに〜) - Moreover, 〜
(さらに〜)
結論で使えるフレーズ
最後のまとめに使えるフレーズには、以下のものがあります。
- In conclusion, 〜
(結論は、〜) - To sum up〜
(〜を総括すると) - I firmly believe that 〜 for the above three reasons.
(以上の3つの理由から、私は〜だと確信します) - All things considered,〜
(全てを考慮してみると〜)
ここにあるフレーズだけでなく、あなたが論理的な文を書きやすいフレーズを見つけて、積極的に使っていきましょう。文章構成のテンプレート化だけでなくフレーズの引き出しも増やせば、英作文がとても楽に書き上げられます。
英検1級のライティング対策には添削が不可欠!
英検1級のライティングは、8割以上の得点を目指しましょう。ライティングは問題が1つしかなく、リーディングの41問と比べて、その出来がスコアに大きな影響を与えます。1次試験をクリアするために、十分な対策が必要です。
過去問や参考書(教材)を使って、さまざまなテーマの英文を書き、自分の型を身につけて時間内に書き上げる練習をしてください。また、添削は必ず受けましょう。
目黒の英語専門塾ENGLISH-Xでは、英作文の即時添削を行なっています!1次試験の対策はもちろん、2次試験に不安がある人も大歓迎です。
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