英検準1級の難易度解説|レベルはどの位?試験概要についても解説

英検準一級は合格率が低く、難易度が高い試験だといわれています。「難易度が高いと言われているけど、どれくらい得点をとればいいんだろう」「英検一級やTOEICと違いを知りたい」「難易度の高い英検準一級の合格を勝ち取るために、おすすめの参考書を教えてほしい」

目黒の英語専門塾ENGLISH-Xが、英検準一級の合格を目指す人のために難易度や合格点、試験内容をまとめました。英検準一級の難易度を把握して、対策をすすめましょう。

英検準1級の難易度はどの位?

英検準一級は、大学中級程度のレベルとされています。外国語の運用能力を国際基準で評価する「CEFR(セファール)」では、日常会話におけるさまざまなシーンにおいて、自信を持って自然かつ流暢に英語を話すことができるレベルを指すB2に設定しています。

英検の一級や二級などほかの級との違いや、TOEICやTOEFLなど、主要な英語検定と難易度を比較してみましょう。

英検準1級と英検2級との違い

英検準一級の難易度が大学中級レベルとされているのに対して、英検二級は高校卒業程度といわれています。

語彙数は英検二級が4000~5000語なのに対して、英検準一級では約7,5009,000語の習得が必要です。

英検準1級と英検1級との違い

必要語彙数は、英検準一級の約7,500〜9,000語に対して、英検一級は12,500語から15,000です。 また、ライティング試験の必要語彙数も、英検準一級の必要語数が120~150語であるのに対して、英検一級の必要語数は200〜240語と差がみられます。

英検準1級の難易度をTOEICと比較

文部科学省「各試験・検定試験とCEFRとの対照表」を参考にすれば、TOEIC L&Rと英検のスコアの比較が可能です。

TOEICでは、785点〜935点で英検準一級・一級、550点〜775点では英検二級・準一級レベルとされています。

英検準1級の難易度をGTECと比較

前述の文部科学省「各試験・検定試験とCEFRとの対照表」によれば、GTEC960点から1349点が英検準一級に相当すると考えられます。

英検準1級の難易度をTOEFLと比較

英検準一級は、TOEFLiBTでは、7294に相当します。

英検準1級の難易度をIELTSと比較

英検準一級はIELTSで換算すると、4.0から6.5に相当します。

英検準1級の合格点・合格率

英検準一級の合格点は、CSEスコアを用いているため、1問ごとの配点は事前に決まっていません。

一次試験、二次試験ともに各技能に均等にスコアが分配されるので、すべての技能でバランスよく正答を重ねる必要があります。

英検準1級の合格点はCSEスコアが「2304」

「英検CSEスコア」は、ユニバーサルなスコア尺度CSE(Common Scale for English) を英検の各級で表したもので、英検を主催する日本英語検定協会と日本生涯学習総合研究所が共同で開発しました。

上記CSEスコアによれば、英検準一級の合格点は2,304です。

英検準一級の合格スコアは公表されていますが、統計的手法(Item Response Theory)を用いているので、正答数からスコアは算出できません。

しかし、各技能の問題数でスコアの差が出ないように調整されているため、バランスよく正答率を上げることが大切です。

なお、一次試験の合格スコアは1,792点(満点2250)、二次試験の合格スコアは512点(満点750です。

英検準1級の合格率

英検の合格率に関するデータは、2016年以降公表されていません。なお、2015年までの公表データに照らし合わせると、英検準一級の合格率はおおむね1516%程度です。

英検準1級の一次試験の試験内容

英検準一級の一次試験では、リーディングとライティングの筆記試験を90分、リスニングテスト30分で行われます。リーディング・ライティング・リスニングそれぞれの試験内容について解説します。

リーディング

英検準一級のリーディング問題は3つの大問から構成されています。それぞれの構成は以下の通りです。

・大問1:短文の語句空所補充:問題数25問

・大問2:長文の語句空所補充問題数6問

・大問3:長文の内容一致選択:問題数10問

大問1の短文の語句空所補充は、短文中の空所に適切な語句を選択肢から選んで入れ、文章を完成させる問題です。空欄に当てはまる単語を1〜4の選択肢から選びます。

大問2の長文の語句空所補充問題は、全部で6問出題されます。語彙数は250語と少なめですが、文構造もやや複雑で文章も難解です。長文と選択肢が用意されているので、空欄に入る選択肢を選んで答えます。

大問 3:長文の内容一致選択は、長文を読んで内容と合っている選択肢を選ぶ問題です。説明文・評論文の長文が3問出題され、それぞれの内容に関する質問文があわせて10問出題されます。

ライティング

英検準一級のライティングでは、一次試験・筆記の大問4として、英作文が出題されます。10〜20語で書かれたTOPICについて、自分の意見とその理由を120150語程度の英作文(エッセイ)にまとめます。エッセイは、序論、本論、結論で書く必要があります。

英検準一級の英作文は、内容、構成、語彙、文法の4つの観点で採点され、それぞれ0〜4点の得点がつけられます。

英検準一級のライティングについては、以下の記事も参考にして学習しておきましょう!

リスニング

英検準一級リスニングは、以下の3つの大問で構成されています。

・【大問1】会話の内容一致選択:問題数12問

・【大問2】文の内容一致選択:問題数12問

・【大問3】Real-Life形式の内容一致選択:問題数5問

会話の内容一致選択では、スピーカーから聞こえてくる2人の会話について、選択肢の中から最も適切なものを選びます。

文の内容一致選択では、会話ではなくスピーカーから1人によるナレーションが流れます。ナレーションに関する問題が出題されます。

大問3では、音声を聞く前に問題用紙に書かれた”Situation””Question”を読む時間が10秒与えられます。その後、スピーカー1人による説明音声を聞いて、最も適切な選択肢を選びます。

英検準1級の二次試験内容

英検準一級の二次試験では、面接形式のスピーキングテストが行われます。ここでは、二次試験の流れについて解説します。

二次試験では、面接委員1名と約8分間の個人面接が実施されます。ナレーションや応答の内容、発音や語彙、コミュニケーションを図ろうとする意欲などを総合的な観点から評価されます。

二次試験の試験内容

二次試験では、以下の内容が問われます。

1.自由会話:面接委員との簡単な日常会話を行う。

2.ナレーション:4コマのイラストの展開を説明する

3.受験者自身の意見を問う質問[4問]:イラストや問題カードのトピックに関する質問への返答。

二次試験の流れ

面接の部屋に入ると、控室で氏名や個人番号などを記載した面接カードをもとに、面接官と自由形式での日常会話を行います。ウォームアップのため、難しい質問などはされません。

つづいて、指示文と4コマのイラストが書かれた問題カードを渡されます。面接委員から「問題カード」の指示文を黙読し、ナレーションの内容を1分で考えるよう指示されます。

面接委員から「Please begin your narration.」と指示されたら、問題カードの指示文に従って4コマのイラストについてナレーションを始めましょう。

ナレーションの時間を2分すぎると途中でも中止させられるため、時間配分を意識しましょう。

続いて、イラストや問題カードのトピックに関する4つの質問があるので、それぞれ解答します。

面接委員が「This is the end of the test.」と言えば試験終了です。問題カードを返却して、退出をしましょう。

英検準一級取得のためのおすすめ参考書

英検準一級の試験に合格するためのおすすめの参考書を紹介します。

リーディングやリスニングなど別に紹介するので、参考にしてみてください。

英検準一級取得におすすめの単語帳

英検準一級の試験に合格するためにおすすめの単語帳は、単語と熟語を1900語収録した旺文社「英検準1級出る順パス単」です。

過去問分析から単語と熟語が「でる順」で掲載されているうえ、旺文社リスニングアプリ「英語の友」で音声を聞くこともできます。効率よく語彙力を高めたい人に向いているでしょう。

英検準一級の英単語の効率方法については、以下の記事も参考にしてください。

英検準一級のリーディング対策におすすめの参考書

リーディング対策には、同じく旺文社の「英検®️分野別ターゲット 英検®️準一級リーディング問題 改訂版」がおすすめです。長文問題に特化した問題集で、全部で41問の読解問題が収録されています。準一級の試験形式と過去問分析、長文の読み進め方、問題の解き方、普段の学習法などを解説しているので、問題を解きながら英文を読み解く力を身に着けられます。

英検準一級のリスニング対策におすすめの参考書

リスニング対策には、ジャパンタイムズ出版「(CD-ROM1&無料音声DLつき) 最短合格! 英検®️1 リスニング問題 完全制覇」を活用しましょう。英検準一級の傾向を反映したオリジナル問題が160問掲載されており、練習問題と模試の2段階形式で着実なステップアップが望めます。解き方のポイントや注意すべき点も丁寧に解説しているので、実践力を身に着けられるでしょう。

英検準一級のライティング対策におすすめの参考書

ライティング対策は旺文社「英検®️分野別ターゲット 英検®️1級ライティング問題」で英作文問題を徹底攻略しましょう。厳選された13問の解答例はAgree/Disagreeの2パターンを掲載しているので、多様な解答パターンを学習できます。出題が予想される時事トピックの解説、語句・フレーズをまとめた別冊付き、と痒いところに手が届く仕様です。

英検準一級の面接対策におすすめの参考書

二次試験の面接対策には、同じく旺文社の「14日でできる! 英検®️1 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版」がおすすめです。

面接当日の流れを動画で確認できるうえ、出題内容/各Dayの音声をスマートフォンで聞けるので空いた時間や移動時間を有効活用できるでしょう。

また、英検協会のサイトでは、二次試験での面接室に入室してから退出するまでの流れを、音声付アニメーションを見ながら把握できるバーチャル二次試験の体験が可能です。二次試験の流れをつかみたい方は、ぜひバーチャル二次試験も活用しましょう。

まとめ

大学中級レベルの英語力が求められる英検準一級は、合格率が15~16%と低いうえ、CSEスコアを用いているため、一次試験、二次試験ともに各技能に均等にスコアが分配されるので、すべての技能でバランスよく正答を重ねる必要があります。

ライティングやリーディング、リスニング、スピーキングをまんべんなく仕上げるには、プロの指導が欠かせません。ENGLISH-Xでは、即時での英作文添削や二次試験での面接の模擬試験を行っています。

英語塾のENGLISH-Xでは、1人ひとりに合わせて能力を伸ばせるオーダーメイド授業で、苦手分野の克服や得意分野の磨き上げが可能です。

英検準一級に合格した先輩が、どんな疑問にも答え、全力でサポートします!

 

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