慶應大学経済学部の英語対策|足切りを突破して英作文で差をつけよ!

「慶應の経済学部英語って、どんな問題?」

 

「慶應経済の英語対策に、おすすめの参考書は?」

 

「慶應の経済英語って足切りがあるの?何点とればいい?」

 

本記事は、慶應大学の経済学部を目指す受験生のこんな疑問を解決するべく、目黒の英語専門塾ENGLISH-Xが監修して制作しました。

 

慶應の経済学部英語の傾向と対策・勉強法や難易度について、徹底的に解説いたします。受験を考えている人の学習の役に立つ内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。

 

※この記事は7分で読めます

慶應経済の入試で英語が大事な3つの理由

慶應大学経済学部の一般入試で合格を掴みとるには、英語の得点がかなり重要です。その理由は、以下の3つ。

 

  1. 英語は配点が高いから
  2. 英語に足切りがあるから
  3. 入学者に英語力が求められているから

 

慶應大学経済学部の英語は、受験科目のなかで最も配点が高く、1次選考(いわゆる「足切り」)の基準科目です。英語が一定点に達しないと、残りの問題や他科目は採点すらされないので、英語の「足切り」突破は合否にも直結します。

 

また慶應経済学部は、教育目標を「世界を先導する次代の経済人を育成すること」としています。(慶應公式『概要 - 慶應経済について - 慶應義塾大学経済学部・大学院経済学研究科』より)入学後の英語教育も重視し、受験者に一定基準のクリアを課していると考えられます。

慶應大学経済学部英語の概要

こちらでは、慶應大学経済学部英語の概要をチェックします。問題傾向の詳細を確認する前に、全体像を把握しましょう。

配点・試験時間

慶應大学経済学部の英語の配点は、200点です。また試験は、100分で行われます。なお英語を含む配点と試験時間は、以下のとおりです。

 

科目

配点

試験時間

英語

200

100分

A方式:数学

B方式:歴史

150

80分

小論文

70

60分

 

A・Bどちらの方式も「英語・指定の科目・小論文」の3科目で入試を行い、英語は420点満点中の200点を占めています。英語の配点は総得点の半分近くにも達しており、経済学部が英語を重視しているのは明らかです。

問題構成・解答方式

慶應大学経済学部の英語は、5つの大問から構成されます。また解答方式は、マーク式と記述式です。これまでは、読解・文法系の問題がマーク式で、記述式は英作文のみに採用されてきました。なお設問の指示文や選択肢も、大半が英語です。

 

2023年度に出題内容が変わり、やや傾向が変わりましたが、多様なテーマの長文読解と英作文からなる形は継続中です。近年はトータルの語数が2500語前後にも達し、効率よく解答する力も要求されています。また自由英作文の形式は独特なので、対策は必須となるでしょう。

慶應大学経済学部英語の傾向と対策・時間配分

ここからは、近年の慶應大学経済学部英語の傾向と対策を解説します。まずは以下で、大まかな出題内容や時間配分の目安をチェックしましょう。

 

大問

出題内容

時間配分の目安

大問1

長文読解

20分

大問2

長文読解

20分

大問3

長文読解

20分

大問4

論評

15分

大問5

自由英作文

25分

 

簡単ではありませんが、かなりスムーズに解答できれば少し余裕も得られるでしょう。そのためには長文読解を効率よく解き、自由英作文を書き慣れる必要があります。

長文読解(大問13

大問13の長文は、基本的に慶應オリジナルの英文です。各大問の英文は600900語ほどで、語彙レベルは高すぎず、慶應のなかでは比較的読みやすい部類に入るでしょう。なお大問13の長文読解は、これまで1次選抜(足切り)の採点対象となってきました。

 

また慶應の経済英語は、とにかく空所補充の設問が多くなっています。ただし空所補充といっても、文脈を把握する力を要求するものや文法・語法系の知識を求めるものなど、その設問パターンは豊富です。また一般的な長文読解に見られる、内容一致系の設問も出題されます。

 

経済学部の長文は特別な対策は必要としませんが、700語ほどの長文からなる読解の総合問題をたくさん解いて、効率よく解答するコツをつかむ必要はあるでしょう。メインの空所補充も、基礎学習をしっかり行って、長文演習を積んできた受験生なら怖くないはずです。

評論文問題(2023年度以降の大問4

大問42023年度以降)は、大問3の長文を読んで書かれた日本語の論評を見て、英語の問いに答える問題です。解答を選ぶときは「大問3の英文」と「大問4の論評」を照らし合わせながら、設問の要求に合う選択肢を選ぶことが求められています。

 

設問ジャンルを特定するなら、いわゆる「内容一致」系となるのですが、シンプルに本文内容と同じ主旨の選択肢を選べば正解という訳ではありません。「本文に異議を唱える選択肢」を選ぶ問いなど、多少のひねりが加えられた設問もあり、解答選びに神経を使います。

 

評論文問題は新傾向なので、完全に同形式の問題を解く機会は限られます。ただし解答を選択するときの基本動作は、長文読解の内容一致と同じです。したがって、長文演習のなかで対応力は高められるでしょう。

和文英訳(2022年度以前の大問4

過去に出題されてきた和文英訳は、新傾向に変わって以来、3年連続して出題がありません。しかし今後も出題される可能性は否めず、英作文を書く本質的な力の養成のためにも対策をするべきでしょう。

 

和文英訳は、日本語の会話を英語で表現する問題です。出題があった直近の20202022年度は、あるテーマに関する4つのセリフを英作文する形式でした。

 

いきなり英語で書かずに、日本語を同じ主旨の言葉にパラフレーズして、英語で書きやすい表現に変換することが解答の質を高めるポイントです。対策として「さまざまな和文英訳を経験すること」と「イディオムや会話表現の引き出しを増やすこと」の2つを実践しましょう。

自由英作文(大問5

大問5は、慶應経済ならではの独特な出題形式の自由英作文です。解答用紙から判断するに、伝えたいことを150200語程度の長さにまとめるのが適度な解答になるでしょう。

 

近年の問題は、用意されてあるABの短い英文から1つを選び、それに関する意見を述べることを指示しています。なお解答のなかには、大問13の長文にある主張や事実を引用しなければなりません。

 

なお、2018年度以降の問題には「自分の意見と異なる見解に言及し、それに反論すること」という指示があります。よって、この傾向を踏まえた対策が最も有効です。意見を論理的に伝える「英文の型」を意識して、以下のような構成で英作文をまとめる訓練をしましょう。

 

  • 意見
  • 理由
  • 理由の根拠
  • 理由
  • 理由の根拠
  • 結論(再び意見を主張する)

 

自分の意見を述べた後に、理由とその根拠を伝える流れで書くと論理的で伝わりやすい英文になります。また引用は、自分の意見を主張する冒頭に取り入れるとよいでしょう。本文中にある自分の意見と異なる主張を引用すれば、自然に自らの異なる見解が示せます。

 

また大問5の英作文の問題文は、長文読解を解く前に目を通しましょう。長文を読みながら事前に反論できそうな箇所を見つけておけば、英作文の内容も決めやすくなり、解答時間も節約できます。

慶應大学経済学部英語の勉強法&おすすめ参考書

ここからは、慶應大学の経済学部レベルの英語力を身につけるための勉強法を紹介します。基礎から過去問演習までの学習を、おすすめの参考書とあわせて学習分野ごとに紹介するので、ぜひチェックしてください。

単語

英検準1級レベルの単語まで習得するのが、最も理想的です。まずは『ターゲット1900(旺文社)』などの単語帳で、大学受験の頻出単語を押さえましょう。

 

そのあと『英検準1級 出る順 パス単(旺文社)』を使って、英検準1級レベルの語彙を習得すれば、慶應の経済学部英語に対応する準備はバッチリです。

 

余裕があれば、ぜひ熟語・イディオムの知識も強化しましょう。長文読解の練習も同時に行える『速読英熟語(Z会)』に取り組むことを推奨します。

 

「単語を覚えるのが苦手」という方は、以下の記事も参考にしてみてください。

文法

典型的な4択問題や文法に特化した大問はありませんが、主に空所充問などで文法知識は問われます。また文法の基礎知識がなければ、慶應レベルの長文・会話文は正確に解釈できないので、英文法の基礎固めは着実に行いましょう。

 

まずはNEXT STAGE 英文法・語法問題(桐原書店)』などの典型的な4択形式の文法書を23周やって、基礎知識の網羅と定着を目指してください。その後は『全解説 頻出英文法・語法問題1000 (桐原書店)』で、実践レベルの問題にも挑戦しましょう。

 

時間的な余裕があり、他学部の併願も考えている場合は『全解説 実力判定英文法ファイナル問題集(標準編)』に取り組むのがおすすめ。ランダム形式に出題される問題が、苦手の克服に役立つはずです。

 

「文法が苦手。勉強の仕方がわからない!」という受験生は、ぜひ以下の記事もチェックしてください。

長文読解

長文読解は、学習の目的を意識しながら以下の2つのフェーズで学習を進めましょう。

 

  • 英文解釈と精読
  • 実践演習

 

1つ目のフェーズでは、これまで学んできた語彙や英文法の知識を活用して、英文を正しく読む練習に特化する英文解釈の学習を行いましょう。その際、解説の充実している『英文解釈ポラリス12KADOKAWA)』を活用するのがおすすめです。

 

演習量を増やす前に、精読を重視する長文演習の時間も確保してください。英文解釈のアウトプット学習も兼ねているので、問題の正答率より正しく解釈することに重点を置きましょう。解説が充実しているThe Rules 英語長文問題集4(旺文社)』を活用するのがおすすめです。

 

2つ目のフェーズは本格的な実践演習で、さまざまな長文を解いて経験値を高めることに集中しましょう。おすすめの参考書(問題集)は、以下のとおり。

 

  • 英語長文ポラリス23KADOKAWA
  • やっておきたい英語長文500700(河合出版)

 

『英語長文ポラリス』シリーズは、解釈と精読のフェーズで紹介した参考書と著者が同じなので、考え方をダイレクトに反映して長文演習に進むことが可能です。また『やっておきたい』シリーズは、収録されている問題数が豊富で、演習量の確保に適しています。

 

上記2つのフェーズのどちらの場合も、解いた長文の音読を行いましょう。ただ読むのではなく、声に出した英文の内容をイメージすることで、速読力アップも可能です。

 

なお長文読解の参考書(問題集)は、好みや目的に合わせて選ぶことで成果を高めてくれます。他のおすすめ参考書(問題集)も知りたい方は、以下の記事もチェックしてください。

 

「長文読解が苦手」という方には、以下の記事もおすすめです。

 

英作文

英作文は、和文英訳と自由英作文の異なる形式で出題されてきました。語彙と文法の基礎固めをした後に、以下の参考書で英作文の基礎学習と実践演習に取り組みましょう。

 

  • 英作文ハイパートレーニング 和文英訳編(桐原書店)
  • 英作文ハイパートレーニング 自由英作文(桐原書店)

 

和文英訳や自由英作文は、最終的に過去問演習で極めるのがベストです。しかし、いきなり過去問演習を行うハードルは高いため、分野ごとの事前学習を行い実践力を身につけて対策を進めましょう。

 

英作文を書くときは、正しく使える表現を用いるのが鉄則です。書いた後に「英文の内容が矛盾していないか」や「問題の指示を守れているか」をチェックする習慣もつけましょう。また書いた英作文は、必ず添削してもらってください。

 

「英作文の勉強の仕方がわからない」という方には、以下の記事もおすすめです。

 

過去問対策

過去問演習は「足切り突破」を意識して、長文読解を堅実に解くことを意識しましょう。また「足切り突破」後は、英作文の質が合否に影響します。できるだけ大問14で時間を節約し、英作文の時間をきちんと確保する時間配分も重要です。

 

また過去問演習の初期(はじめの12年度分)は時間を気にせず、すべての設問に時間をかけて考えてもOKです。そのほうが傾向をしっかり実感でき、自らの課題も見つけられます。

 

また同じ年度の過去問を2回解くのもアリです。答えをうっすら覚えてしまっていても、制限時間や正解の根拠を意識しながら解答することは、本番に向けたよい練習になります。演習量を確保したい受験生は、問題傾向を見ながら他学部の過去問も活用しましょう。

 

慶應大学経済学部の英語は難しい?難易度は?

大学入試、特に私立大学の英語のなかでは難しい問題です。英語に足切りがあるのも、難易度が高いというイメージがある理由の1つでしょう。ただし慶應英語のなかでは標準的なレベルで、SFCや理系学部の英語のほうが難しいと感じる人が多くいます。

 

とはいえ慶應経済の入試自体は、ハイレベルな争いです。東大や国公立医学系・慶應の他学部を受ける人が、実力試しや抑えとして受験するので気が抜けません。重要科目である英語で、しっかり得点する必要性は、依然として高いといえます。

慶應経済の英語は何割とればOK?合格に必要な点数は?

ここでは、慶應経済の合格に必要な得点について解説します。例年の合格最低点から、多くの受験生が気になる、英語の「足切り」点数の目安も考えます。

目標点は7

目指すべき得点は、7割です。過去の入試結果を見ると、総合得点が7割を上回ると合格の可能性が極めて高くなっているからです。

 

以下の表(近年の入試結果)を見ると、A方式の合格最低点は、56割で推移しています。またB方式は、6割前後で推移しています。

 

A方式】

年度

合格最低点

得点率

2024

231

55%

2023

248

59.05%

2022

209

49.76%

B方式】

年度

合格最低点

得点率

2024

237

56%

2023

266

63.33%

2022

239

56.90%

 

他の科目の結果にもよりますが、英語の得点が6割弱くらいでも十分に合格の可能性は残されています。また一方で、55分を下回るとABの両方式ともに厳しい状況の入試となるでしょう。

足切り突破点も約7

結論「足切り突破」も、7割以上が目安です。方式の違いで細かい数値は変わりますが、ABの両方式ともに得点率が7割を超えれば、足切り突破は堅いでしょう。以下の表(直近の一次選考の結果)を見ながら、その理由をチェックしていきましょう。

 

A方式】

年度

選抜最低点

受験者平均

最低点得点率

2024

102

93.6

63.75%

2023

99

92.5

61.875%

2022

85

79.4

53.125%

 

直近の選抜最低点は、56割です。ただしA方式は、数学の得点も関係しているため、その点を考慮する必要があります

 

B方式】

年度

選抜最低点

受験者平均

最低点得点率

2024

50

50.6

55.5%

2023

51

49.7

56.6%

2022

51

48

56.6%

 

B方式は「外国語」の90点分のみが1次選考の対象なので、こちらの数値の信憑性は高いといえます。年度によって難易度は異なりますが、直近の1次選考最低点の得点率は55分ほどです。

 

上記を踏まえると、足切り対象となる長文(大問1〜3)で6割を超えていれば、最終選抜に残る可能性は高いことがわかります。しかし年度によっては、6割でも足りないケースも。したがって7割を目指すことで、より安全圏に近づけます。

慶應大学の経済学部英語は英作文対策で差がつく!

慶應大学の経済学部英語は、大半が長文読解です。また一定の得点に満たないと、足切り(1次選抜)を突破できず、最終選考の土俵に上がれません。受験者は大問13の長文読解で、7割の得点を目指しましょう。

 

また最終選抜で合否を分けるポイントになるのは、自由英作文です。独特な出題形式なので、しっかりと対策をして入試を迎えてください。自由英作文の添削を受けて、質を高める努力をしましょう。

 

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