早稲田大学人間科学部の英語対策・勉強法【得点源は読解&差は語彙・文法力】

「早稲田大学人間科学部の英語って、どのように対策したらいい?」

 

「人間科学部の入試英語の傾向が知りたい!何割とるべき?」

 

「合格するためには、何が一番大事?」

 

早稲田大学人間科学部を目指す、受験生のこんな疑問に答えます!

 

この記事は、早稲田大学の人間科学部を目指す受験生のために、現在ENGLISH‐Xで講師をしている本多が制作しました。

 

対策や勉強法だけでなく、英語が不安な人に向けて、受験に向けて役に立つ情報もお伝えするので、ぜひ最後までお読みください。

 

※この記事は、7分ほどで読めます。

早稲田大学の人間科学部英語の概要

はじめに、早稲田大学の人間科学部英語の全体像を把握しましょう。これまでの入試情報と併せて2025年度入試からの最新情報もお伝えします。

配点・試験時間

2025年度からスタートする「人間科学部の一般選抜」の英語の配点は、総合150点のうちの50点です。なお一般選抜の合計150点は、以下の2つの試験の結果を合計します。

 

  • 共通テスト:60
  • 学部独自試験:90

 

以下の表では、まず「共通テスト」の科目と配点を詳しく見ていきましょう。

 

方式

教科

配点

科目と出題範囲

国英型

国語

20点

『国語』

選択科目

40点

地歴・公民

①『歴史総合,世界史探究』

②『歴史総合,日本史探究』

③『地理総合,地理探究』

④『公共,倫理』

⑤『公共,政治・経済』

 

理科

①『物理』

②『化学』

③『生物』

④『地学』

 

情報

『情報

 

数学

①『数学,数学A

②『数学,数学B,数学C

 

※上記のいずれか1科目

数英型

数学

10点

『数学,数学A

10点

『数学,数学B,数学C

選択科目

40点

地歴・公民

①『歴史総合,世界史探究』

②『歴史総合,日本史探究』

③『地理総合,地理探究』

④『公共,倫理』

⑤『公共,政治・経済』

理科

①『物理』

②『化学』

③『生物』

④『地学』

 

情報

『情報

 

国語

『国語』

 

※上記のいずれか1科目

 

英国型の場合は、国語の200点を20点に換算し、選択科目の100点を40点に換算します。また英数型の場合は、数学2科目の100点を10点に換算し、選択科目の100点を40点(国語のみ200点を40点)に換算します。

 

続いて「学部独自試験」の90点の内訳は、以下のとおりです。

 

方式

教科

配点

科目と出題範囲

国英型

英語

50点

英語コミュニケーション

論理・表現

国語

40点

現代の国語

言語文化

論理国語

文学国語

古典探究

数英型

英語

50点

英語コミュニケーション

論理・表現

数学

40点

数学

数学A

数学B(「数学と社会生活」を除く)

数学C(「数学的な表現の工夫」を除く)

 

人間科学部の入試は、他学部に比べると国語や数学の割合が高めではあります。しかし英語は、1科目で全体の3分の1を占める重要な科目です。なお試験時間は、2025年度から60分になることが決まっており、今までの90分から30分短くなります。

出題・解答方式

新入試に移行する前の2024年度までは、3つの大問で構成される出題が続いてきました。以下の表で、大まかな出題内容をチェックしましょう。

 

  • 英文読解
  • 短文空所補充
  • 誤箇所指摘

 

これまでは、問題文もすべて英語表記の試験でした。なお解答は全問マーク式で、記述の出題も見られません。

 

記事の制作中(202411月時点)に、英語のサンプル問題は公表されていませんが、試験時間の変更は決まっています。問題数や出題傾向が変わる可能性は大きいため、記述をノーマークにするのは危険です。他学部の問題などで経験を積み、準備するのが望ましいでしょう。

早稲田大学の人間科学部英語の傾向

早稲田大学の人間科学部英語は、1991年から長らく大問3つで構成されています。以下の表で、90分の時間の使い方の目安とともに出題傾向をおさらいしましょう。

 

大問

出題内容

設問数

時間配分の目安

英文読解

25問

60分

短文空所補充

15問

10分

誤箇所指摘

10問

10分

 

早稲田ではめずらしいタイプの問題で、読解問題と語彙と文法・語法問題の割合が同じになっています。独特な問題であるため、他学部に合格する英語力の持ち主でも初めは苦戦することも。大問ごとの傾向を細かくチェックして、問題に対する理解をさらに深めましょう。

大問:英文読解の傾向

英文読解には、200300語程度の英文が8つ出題されます。1つの英文は長くありませんが、トータルの読解量は2000語程度にのぼるため、テキパキ読んで設問を解いていく必要があります。

 

また英文の語彙レベルは、早稲田基準では特別に高くはありません。しかし設問の難易度は、高いといえます。たとえば解答の候補には、次のような選択肢を含む問題もあり、これまで多くの受験者が苦戦してきました。

 

  • All of the above(すべの選択肢が正解)
  • none of the above(選択肢に正解なし)
  • Not enough information given(十分な情報なし)

 

「内容一致」や「要旨選択」など、本文の理解を問う設問が多いため、消去法が使いにくくなると時間と集中力を割くストレスが発生します。また近年は社会学系の英文が多い傾向にありますが、1回の試験に多ジャンルの英文があるため、次々に頭を切り替える必要があります。

大問:短文空所補充の傾向

一般的に「前置詞問題」などと呼ばれている、空欄補充の問題です。

 

空欄に入れるべき適切な前置詞(副詞)を、11の選択肢から選ぶ形式で、同じ語を何度使ってもOKです。また「NO WORD」という12個目の選択肢があり、なにも空欄に補う必要がないパターンを考えさせる点が、解答選択の難易度を上げています。

 

なお英文の空欄を埋めるのに必要な力は、主に以下の3つです。

 

  • 語彙力(主に熟語)
  • 前置詞の知識(用法・イメージ)
  • 動詞の知識(主に自動詞・他動詞)

 

なかには非常に細かな知識を問う問題もあり、人間科学部英語では最も難しい大問です。

大問:誤箇所指摘の傾向

「誤箇所指摘」は、主に文法・語法の知識を問う、いわゆる正誤問題です。

 

各英文に引かれたAからDまでの下線から、誤りのある箇所(選択肢)を選べば正解です。ただし「No error」という選択肢Eがあり、AからDまでに誤りがないパターンもあります。

 

消去法が使いづらいため、自信を持って解答を選ぶには十分な知識が不可欠です。しかしハイレベルな知識ばかりが問われる訳ではなく、きちんと準備すれば解ける設問が多いのも特徴の1つとなっています。

早稲田大学人間科学部の英語対策・勉強法【参考書も紹介】

ここからは過去の問題傾向を踏まえた、早稲田大学人間科学部の英語対策をお伝えします。

 

攻略のコツや勉強法、おすすめしたい参考書を大問ごとに紹介するので、ぜひ参考にしてください。

大問:読解問題の対策

読解問題は、得点源にしてください。過去問演習を重ねて形式慣れすれば、最も得点が稼げる大問だからです。

 

ただし、まぎらわしい選択肢もあり、決して楽に解ける訳ではありません。過去問演習の段階から、ミスは3つまでOKという感覚で解く練習をしましょう。なお1題あたりにかける時間の目安は、約8です。

勉強のコツ

「英文が読みやすい長さである」とはいえ、あくまで中身は早稲田の英語です。長文対策に入る前に、以下の2冊で単語力を十分に身につけておくことを推奨します。

 

  • ターゲット1900(旺文社)
  • 英検準1級 でる順パス単(旺文社)

 

また過去問演習は、年度をさかのぼって可能な限りたくさん行いましょう。過去問演習の前には、以下の英文解釈系の参考書や長文問題集に取り組むのがおすすめです。

 

  • The Rules 英語長文問題集14旺文社
  • 英語長文ポラリス13KADOKAWA
  • やっておきたい英語長文300500(河合出版)

 

過去問や問題集をやり切った受験生は、近年のTOEICTOEFLの読解問題や英検準1級のリーディング問題を利用しましょう。人間科学部の英語に通ずる点もあり、時流に合わせたテーマが多く取り扱われるため、よいトレーニングになるはずです。

 

 

 

解答のコツ

回答を楽にするためには、問題の先読みが有効です。なぜなら事前に問われるポイントがわかれば、スムーズに解答の根拠を発見できるからです。

 

また各ジャンルの英文に出てくる専門用語や親しみのない単語は、パッと意味を類推できなくても気にせずに読み進めましょう。意味が掴めなくても問題が解けたり、後から意味を捉えられたりするケースも多々あります。

大問:短文空所補充の対策

人間科学部英語の短文空所補充は、攻略の難易度がとても高い問題です。人間科学部に対する志望度が高くて高得点をとりたい人は、こだわって対策するべきでしょう。しかし5〜6割の正解でも合格点に到達できるため、当面はそれを目標に対策を行えばOKです。

勉強のコツ

対策を通じて解答力を高めるには、熟語・イディオムの学習を積極的に行いましょう熟語を中心とした語彙力アップだけでなく、前置詞の意味やイメージを捉えることが重要です。

 

その力を養うために『解体英熟語(Z会)』を使って、インプットの学習を行いましょう。さらに『前置詞完全マスタートレーニング1000題(ベレ出版)』を使ってアウトプットを行えば、前置詞への理解は確実に深められます。

 

さらに頻出の前置詞である「oninofatfortobywith」への理解は、優先的に深めましょう。手元の英和辞典などで各前置詞の説明を読んで、前置詞の意味の広がりを覚えることが解答力のアップにつながります。

解答のコツ

「同じ前置詞は基本的に2回程度しか使わない」ことと「前置詞が不要なケースも基本的に2回程度である」という意識があれば、解答を選ぶ際のヒントになります。解答の具体的な流れは、以下を参考にしてください。

 

  1. 各設問の解答の候補を決める(NO WORDも)
  2. 自信のある設問からすべて解答する
  3. 選択肢した解答のバランスを見る
  4. 偏りがあれば調整を加える

 

はじめは解答の候補を23つまで絞りながら、すべての設問に答えていくことに集中しましょう。次のステップで、自信のある設問から解答を決めていき、最後に解答のバランスをチェックすればOKです。選択肢に偏りがあれば、該当箇所の解答をもう一度吟味してください。

 

必ずしも同じ選択肢が解答になるのが、2回だけだとは限りません。しかし上記のように解けば正答率が最も安定するので、ぜひ過去問演習で試してみてください。

大問:誤箇所指摘の対策

大問ほどではありませんが、大問の誤箇所指摘も多くの受験生を苦戦させます。6割ほど解ければ、なんとか合格点に到達できるでしょう。

 

ただし、対策の充実度合いで差がつく問題でもあります志望度の高い人は、必ず特化した対策を行いましょう。

勉強のコツ

対策によって得点力を高める前に、必ず基礎を固めましょう。誤箇所指摘を集中的にトレーニングするためには、語彙や文法・語法の基礎知識が不可欠です。もし基礎知識がないまま演習に入ると、再学習がたびたび必要になり、学習効率が下がってしまいます。

 

まずはNext Stage 英文法・語法問題(桐原書店)』のような総合文法書で、網羅的に知識をインプットしましょう。もちろん語彙力の増強も、同時に行ってください。そのうえで、誤箇所指摘に特化した問題集を解きましょう。おすすめの参考書は、以下の2冊です。

 

  • スーパー講義 英文法・語法 正誤問題(河合出版)
  • 全解説 頻出 英文法・語法 問題1000(桐原書店)

 

過去問はもちろん​​誤箇所指摘問題をたくさん解いて、さまざまな誤りのパターンを知ることが得点力に直結します。早稲田の法学部や学習院大学の英語の過去問などでも実践演習が積めるので、ぜひ対策に利用してみてください。

解答のコツ

語彙や文法・語法の正誤を識別する力は、知識と経験に比例します。よって特別なコツやテクニックは存在しないと考えて、過去問や問題集を使った演習で力をつけましょう。

 

強いてコツをあげるなら、No error」が解答になるのは12つ程度であるという傾向を意識するとよいでしょう。まず各設問の誤っていそうな箇所を積極的に探し、最後に「No error」になる可能性の高い設問を12つ程度に調整してください。

早稲田の人間科学部英語はやっぱり難しい?

ここでは早稲田の人間科学部英語の難易度を、過去の入試状況から分析します。これからの学習や目標設定のヒントになるので、ぜひチェックしてください。

問題の難易度

早稲田の人間科学部英語は、多くの受験生が難しいと感じる問題です。特に併願する人は、他学部の問題と傾向が異なることもあり、初見で高得点をとるのが難しくなっています。その主な原因は、本記事で解説している大問の存在です。

 

ただし早稲田大学人間科学部に進学するのに必要な偏差値は62.5 65.0とされ、政治経済学部や商学部などの入試と比べると難易度は下がります。また近年、それほど倍率も高くありません。志望度の高い人が、対策によって合格を勝ち取るチャンスは十分にあるでしょう。

平均点と合格最低点

学科によって微妙に異なりますが、英語の平均点と合格最低点(総合)は、以下のようになっています。

 

なお英語の平均点は公表されている素点を参考にしており、合格最低点は補欠合格者の成績を含む得点調整後の点数を参考にしています。

 

  • 英語の平均点:約2530/50
  • 合格最低点:約8590/150

 

近年の英語の平均点は素点で6割前後なので、7割ほど取れれば安心できるでしょう。一方で英語で6割を切ると、他の科目で挽回する必要が出てきます。

 

また学部によっては英語の平均点が5割を下回るため、結果だけを見れば、早稲田の入試のなかでは標準レベルであるとの見方もできます。しかし人間科学部の英語にクセがあることは、やはり無視できません。

早稲田の人間科学部英語は志望度に応じて対策しよう!

本記事では、早稲田の人間科学部英語の対策をメインに解説をしました。最後に2点だけ強調したいことがあります。1つ目は、対策は「志望度に応じて行うべきである」ということです。

 

  • 人間科学部が本命の人:特化した対策に最前を尽くす
  • 他学部が本命の併願者:対策の仕方には注意する

 

記事で解説したように人間科学部の英語は独特で、他学部との共通点は多くありません。そのため中途半端な対策だと、めざましい得点アップが見込めないことも。したがって他に本命学部がある併願の人は、勉強の仕方や時間のかけ方に注意が必要です。

 

一方で志望度が高い人は、少しでもライバルに差をつけるために重点的な対策を行ってください。大問の高得点は必須で、大問で差をつけるのが勝ち筋です。

 

また2つ目に強調したいのは、2025年度入試から人間科学部の入試が変わるという事実です。記事で解説した傾向と対策を参考にして学習をしながらも、入試の最新情報は常にチェックし、問題傾向の変化に耐えられる英語力も身につけて本番に臨みましょう。

 

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