「英検準1級の2次試験って、どう対策すればいい?」
「英検準1級の面接内容やクリアのコツは?」
英検準1級の合格を目指す方の、こんな疑問に答えます!
この記事は、英検準1級の2次試験(面接)を受験する方のために、英検1級の塾長佐藤が率いる目黒の英語専門塾ENGLISH-Xが監修して制作しました。
英検準1級の取得を目指すあなたに向けて、2次試験の対策を紹介しています。合格に向けて役立つ情報をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
※この記事は、8分で読めます。
Contents
英検準1級2次試験(面接)の全体像
まずは、英検準1級の2次試験の全体像をサクッと確認しましょう。まずは、試験の流れを解説します。
2次試験(面接)の流れ
英検準1級の2次試験は、約8分間の面接です。面接の流れとポイントを、以下で確認しましょう。
1.入室から着席
受付後、氏名・個人番号などを「面接カード」に記入しつつ、控え室で待機します。順番が来たら、ドアをノックして「Hello.」と挨拶をしつつ入室してください。
面接委員と挨拶をした後に、記入した「面接カード」を指示にしたがって渡しましょう。このとき「Here you are.」と言うのを忘れずに!
そのあと面接委員が、座るように促します。一言「Thank you.」と言って腰かけましょう。持ってきた荷物は、席のかたわらに置いてOKです。
2.試験の準備
面接委員が、氏名や受験級の確認をします。ここで簡単な日常会話をしますが、採点に含まれません。それほど身構えず、ウォーミングアップだと考えましょう。
その後「問題カード」が手渡されます。受け取るときも「Thank you.」と、一言添えながら手を出しましょう。
3.ナレーション(3分間)
受け取った「問題カード」には、指示文と4コマのイラストが記載されています。面接委員の指示にしたがって、ナレーションの準備を始めてください。1分間で「問題カード」のイラストを見て、内容をチェックしましょう。
面接委員が指示をしたら、ナレーションを始めてください。ここでは、2分間で簡潔に内容を伝える必要があります。
4.質疑応答(4問)
ナレーションが終わったら、質疑応答があります。内容は、以下のとおりです。
- 1:イラストについての質問
- 2:あなたの考えを問う問題
- 3:あなたの考えを問う問題
- 4:トピックを転じた社会性のある質問
No.1の質問には「問題カード」を見て、回答しても構いません。No.2以降は「問題カード」を裏返す指示があるので、面接委員の目を見ながら質問に回答しましょう。
5.試験終了から退室
質疑応答が終わったら、面接委員が「問題カード」を返却するように言います。カードを渡すときは「Here you are.」と言いながら渡しましょう。
離席したら、最後に「Good bey.」と挨拶をして退室すればOKです。退室後は控室には戻らず、そのまま会場を後にします。
試験の実際の流れを動画で確認したい方は、英検協会公式の「バーチャル2次試験」で確認してみましょう。
2次試験(面接)の合格点・評価基準
2次試験(スピーキング)の配点は750点で、合格基準スコアは512点です。つまり、7割以上が合格点となっています。面接で評価基準になるのは、以下のような点です。
- ナレーション
- 質疑応答
- アティチュード(態度)
全体の約4割がナレーション、約5割が質疑応答に配分されます。また1割弱が、アティチュード(態度)になっているので、面接中の振る舞いも気を抜けません。面接委員は、回答する英語の語彙や発音、文法や語法の正しさをチェックします。
英検準1級の2次試験(面接)対策【3つのポイント】
ここでは、英検準1級の2次試験をクリアするための対策として、ポイントになる学習について解説します。
1.ナレーションを徹底的に練習する
英検準1級の2次試験をクリアするためには、ナレーションでスコアを稼ぐことが超重要です。なぜなら配点が4割ほどあり、試験のペースをつかむ最初の問題だからです。ここで大きく失敗すると、悪循環に陥りかねません…。
ナレーションをクリアするために、次の2点を意識して学習を進めましょう。以下で、解説していきます。
- 時間の感覚を身につける
- 使える表現でテンプレート化する
時間の感覚を身につける
ナレーションの練習をする際は、必ずタイマーで制限時間を設けて、時間の感覚を身につけましょう。スピーチは2分間を超えると打ち切りになり、スコアを落とす原因になります。
単純計算で、1コマあたり30秒ほどの説明となります。文の数にすると、2〜3文ほどです。
話す速度を具体的に知りたい人は、ナレーションの模範解答を2分で音読してください。リアルな速度が体感できたら、その速度で話す感覚を身につけましょう。
使える表現でテンプレート化する
ナレーションは、無理なく使える表現で語ればOK。さまざまな問題で練習を繰り返すなかで、あなたの「ナレーションの型」を作りましょう。
準1級の1次試験をパスする英語力があっても、普段から英語を話すレベルでなければ、いつも異なった表現で話すことは至難の業です。
たとえば、1コマを3つの文で説明するとして、その中の1文はイラスト内の英文を起点に作れます。ヒントを得たことから、下記のような説明をすると、いいでしょう。
- 「いつ」「誰が」「何を」行ったのか
- 「いつ」「誰が」「何を」言ったのか
- 「いつ」「誰が」「どう」思ったのか
- 「いつ」「何が」「どう」なったのか
もちろん上記のことを説明するだけでは、情報量が足りません。したがって『「いつ」「誰が」「何を」行ったのか』に、「原因」「場所」「副詞」を付け加えて話せば、回答が充実します。
早くコツをつかみたい人は、さまざまなナレーションの模範解答を読んでください。使える表現や流れを取り入れましょう。語彙レベルの高い言い回しもありますが、あくまで「模範」なので、すべてをマネする必要はありません。
英検準1級のナレーションで、使えるフレーズを具体的に知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
英検二次試験面接で使えるフレーズをまとめて紹介
英検協会の公式サイトで、サンプル問題が見られます。まだ実際の問題を見ていない方は、ぜひ確認しましょう。
2.質疑応答は過去問や予想問題で数をこなす
質疑応答をクリアするための対策は、過去問や予想問題でたくさん練習することです。日本人は、英語で自分の考えを話す経験が圧倒的に少ないため、とにかく経験値を増やすのが一番であると考えてください。
ただし質問には、一定の傾向があるので対策は可能!ナレーションと同じく、回答のテンプレートを持つと楽になるでしょう。以下で、No.1からNo.4までの質問に対する回答のコツを解説します。
質疑応答:No.1のコツ
たとえばNo.1の質問は「If you were the man, what would you be thinking?」と、仮定法で聞かれるケースがほとんど。したがって「I’d be thinking〜」という切り出し方が使えます。
【回答の例】
I’d be thinking that〜. And I should have 〜〜.
(〇〇は〜だった(なあ)と思います。(そして)〜〜べきでした。)
たいていの場合4コマ目は、登場人物が予想外の問題に直面しています。上記のようなテンプレートを使えば、シンプルに回答ができます。
質疑応答:No.2〜3のコツ
No.2〜3の質問には「結論→理由」の流れで答えましょう。この回答が最も答えやすく、自然だからです。
質問は「Do you think〜?」や「Should〜?」で聞かれることが大半なので、まずは「Yes」か「No」で立場を明確にしましょう。
そして理由を付け加えればOKです。情報量が少なければ、補足として具体例や別の理由を付け加えてもいいでしょう。
自身の考えを述べる問題ですが、あなたが本当に思うことを答えなくても大丈夫です。あくまで面接試験なので、聞かれたことに対して的確に回答すれば問題ありません。
質疑応答:No.4のコツ
No.4も「結論→理由」の流れで話せば、問題ありません。ただしNo.2〜3と違って、問題カードのトピックから転じた内容を問われます。
あなたの思考をより掘り下げる質問に、瞬発力を持って答える必要があります。スピーキング力だけ高くても乗り切れないので、現代社会の知識を増やすことにも努めましょう。
具体的な方法として、英語でニュースサイトを読むのがおすすめ。1次試験の対策にもなるので、早期から移動時間やスキマ時間を利用して、社会科学系の記事を読んでみましょう。
3.必ず入室から退室まで練習する
英検準1級の2次試験を突破するためには、必ず入室から退室まで通しで練習をしましょう。その理由は、以下のとおり。
- 本番の緊張感が味わえる
- 課題を見つけられる
- 課題の克服に時間を割ける
オンラインで面接練習はできますが、できれば対面で行うほうが、本番の緊張感にグッと近づきます。面接委員とのやりとりや制限時間まで、しっかりと再現しましょう。
ちなみに、対策で使うのにおすすめの教材は、次の2つです。以下の教材なら、過去問と予想問題のどちらも経験できます。
- 英検準1級 過去6回全問題集(旺文社)
- 14日でできる!英検準1級二次試験・面接完全予想問題(旺文社)
英検準1級の2次試験(面接)で失敗しない4つのコツ
ここでは、試験で大きな失敗をしないためのコツをお伝えします。2次試験の面接が初めての方は、ぜひ参考にしてください。
1.対策を怠らない
英検準1級の2次試験は、1次試験をパスした人の80%が合格する試験です。1次の合格率が15%ほどなので、それと比べれば2次試験は甘い試験だと言えます。
しかし、落ちる人もいます!英会話が得意な人(帰国子女・バイリンガル)でも、落ちるケースも…。
また1次試験の結果は、2次試験の合否とは関係がありません。1次試験を高得点で通過しても、練習しなければ危険なので、油断せずに対策しましょう。
「2次試験も不安だけれど、そもそも英検準1級のライティング・リーディングが不安」という人には、以下の記事もおすすめ!
英検準一級英作文対策◎5つのコツと使える表現をおさえよう!
2.過度に緊張しない
油断はいけませんが、過度に緊張する必要はありません。先述したように、英検準1級は2次よりも、1次を突破するほうが難しい試験です。1次をパスした実力で、面接の練習をすれば、2次試験は突破できます!
とにかく練習を繰り返して、自信をつけることが、ベストプラクティスです。7割を超えれば合格できるので、完璧を目指しすぎない心構えも大事です。
3.アティチュード(態度)も意識する
合格するためには、ナレーションや質疑応答でスコアを伸ばすのは、当然ながら重要です。しかし、残りの1割がアティチュードであることも忘れてはなりません。アティチュードの評価に関わる以下のポイントも、練習から意識しましょう。
- 声は小さすぎないか
- はっきり発言しているか
- 伝えようとする姿勢はあるか
- 面接委員とのアイコンタクトはあるか
上記のような点をクリアするためにも、対面での練習は大事です。一連の流れを練習できる環境を、できる限り持ちましょう。
4.回答が思いつかない際の対処法を知る
面接委員の質問が聞き取れなかったり、理解ができなかったりして、回答が思いつかないケースもあるでしょう。こういったシーンで避けるべき行動は、以下のとおり。
- 黙り込むこと
- 「I don’t know.」と言う
沈黙がしばらく続くと、それは「わからない」または「答える意思がない」と判断されて、次の質問に移るキッカケになります。
また「I don’t know.」で済ませるのもタブー。なぜなら、そう答えた瞬間に0点になるからです。アティチュードにも関わるので、万が一わからなくても、聞き取れた部分から類推して、何か答えましょう。
以下では、ピンチのシーンごとに使えるフレーズを紹介します。ぜひ参考にしてください。
聞き返すときのフレーズ
質問を聞き返すこと自体は、問題ありません。ただし、普段の会話であり得るレベルの聞き返しに限ります。
公式な見解は公表されていませんが、1回ならOKでしょう。2回以上は減点されると思って、しっかり耳を傾けましょう。以下のフレーズを、使い分けるのがおすすめです。
- I beg your pardon?
- Excuse me.
- I'm sorry, but could you repeat the question again?
時間を稼ぎたいときのフレーズ
もちろん、やり過ぎはダメですが、困ったときは時間稼ぎも必要。伝えたい内容をまとめたり、表現を思い出したりするには、時間が必要です。
質問のNo.4への回答は、日本語だったとしても、時間が必要になる可能性があります。時間を稼ぐのに有効なフレーズとして「月並みなもの」は、やはり以下の2つです。
- Well.
- Let me see.
また面接委員の質問を繰り返しながら考えるのも、不自然ではないでしょう。
さらに、ほんの一例ですが「No. Some people might say〜」と切り出して一般論から話しつつ、最終的に「but I think〜」と、異なる意見を理由と一緒に話すのはおすすめです。この方法は、話しながら考えるのに向いています。
もし言い間違えたら「Excuse me.」と言って、訂正しましょう。発言にまとまりがないと感じたら、最後に「I mean that〜」と切り出して結論を述べればOKです。
英検準1級の2次試験(面接)は対策が命!
英検準1級の2次試験は、1次試験を突破できた人なら、誰もが突破できる力を持っています。面接の練習で場数を踏んで、自信をつけることが重要です。
目黒の英語塾ENGLISH-Xでは、英検受験を徹底的にサポートします。2次試験の面接対策はもちろん、1次試験に不安がある人も大歓迎です。
- 「英検準1級に合格したい!」
- 「2次試験の不安を拭い去りたい!」
- 「4技能の伸ばし方がわからない…」
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ENGLISH-Xに通う高校2年生が、準1級に合格しました。
インタビューをしたので、ぜひ参考にしてみてください!
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