「共通テストのリーディングはどう対策すればいい?」
「共通テストのリスニングで高得点を取る勉強法は?」
共通テスト英語の攻略を目指す受験生の、こんな疑問に答えます!
この記事は、共通テストを受けて志望校合格を目指す受験生のために、目黒の英語専門塾ENGLISH-Xが監修して制作しました。共通テスト英語の傾向と対策・勉強法を解説していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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共通テスト英語の傾向と対策
共通テスト英語は、リーディング100点とリスニング100点の200点満点です。なお、試験時間はリーディングが80分で、リスニングは60分です。(機器の操作説明があるので、リスニングは実質30分程度)なお近年の平均点推移は、以下のとおり。
【近年の平均点推移】
|
リーディング |
リスニング |
2023 |
53.81 |
62.35 |
2022 |
61.80 |
59.45 |
2021 |
58.80 |
56.16 |
それでは、以下で傾向と対策をリーディングとリスニングの2つに分けて解説します。
共通テスト英語【リーディングの傾向】
共通テスト英語のリーディングは、全問題が長文読解です。英文レベルは入試問題の中では標準的ですが、総語数が6000語と多いため読解スピードが要求されます。
英作文や記述はありませんが、語彙や文法の知識も問われるため、総合的な英語力が必要になります。なお過去の問題構成(2023年度)は、以下のとおりです。
大問 |
内容 |
配点 |
1 |
A プリントの読み取り |
4 |
B ウェブサイトの読み取り |
6 |
|
2 |
A ウェブサイトの読み取り |
10 |
B レポートの読み取り |
10 |
|
3 |
A ニュースレターの読み取り |
6 |
B ブログ記事の読み取り |
9 |
|
4 |
複数の記事の読み取り |
16 |
5 |
エッセイの読み取り |
15 |
6 |
A 論理的な文章の読み取り |
12 |
B 論理的な文章の読み取り |
12 |
時系列ごとに出来事を並べ替える問題や、英文・図表・グラフから適切に情報を読み取る問題が出題されます。情報整理を求める問題が多く、読解力だけでなく思考力や判断力も試されているでしょう。
共通テスト英語【リーディングの対策】
共通テスト英語を攻略するうえで最も大事なのは、長文読解を効率よく解くスキルを身につけることです。共通テストの英語では、力があるのに時間配分に失敗して、点数を大きく落とす人がいます。
毎年多くの受験生が時間管理の壁に直面しており、この壁を乗り越えられるかどうかが高得点のカギになります。対策として、以下の方法を実践しましょう。
強弱をつけて英文を読む
解答に絡みそうな部分をしっかり読み、重要ではなさそうな部分をサラっと読むという感じで、英文の読み方に強弱がつけられれば、解答時間を節約できるでしょう。これを実現するためには、問題文の先読みが必要です。
設問文や選択肢に目を通すことで、どんな情報を探して読むべきかを把握できます。設問や選択肢に含まれるキーワードを事前に見ておけば、注意すべき箇所に気がつくでしょう。
印をつけながら長文を読む
解答に絡みそうな箇所に印をつけて長文を読むことで、結果的に解答時間が節約できます。選択肢と本文の照らし合わせるために、選択肢と本文を何度も行き来するロスを減らせるからです。問題文は事前に確認して、長文を読み始めましょう。
共通テストの設問は、本文と解答を照らし合わせて答えられる問題が多くなっています。ある程度読み進めながら、解答時に印を頼りにしてパッと参照・比較する箇所が見つけられれば、余計な時間がかかりません。
消去法を使って解答を選ぶ
解答は、消去法で選ぶ癖をつけましょう。設問の中には、解答に推測が必要なものもあります。選択肢を比較する際には、以下の手順で絞り込みましょう。
- 明らかに違う選択肢を消す
- 残った選択肢と本文を比べる
- 違うと断定できない選択肢を残す
選択肢を消す際は、根拠を持って消しましょう。この習慣をつけると、長文読解に強くなります。また選択肢の表現は、本文とは別の表現を使っている場合もあり注意が必要です。
「正しいものをすべて選べ」という設問もあり、解答に迷う場合もあるかもしれません。時間がかかりそうな場合は、いったん飛ばすことも大事です。
共通テスト英語【リスニングの傾向】
直近3年の傾向は一定で、図表からの視覚情報の読み取りが出題の中心です。また大問1〜2は放送が2回で、大問3〜6は放送が1回のみとなっています。なおリスニングの問題構成(2023年度)は、以下のとおりです。
大問 |
内容 |
配点 |
1 |
A 短い発話の内容に合う英文を選ぶ |
16 |
B 短い発話の内容に合う絵などを選ぶ |
9 |
|
2 |
短い対話の内容に合う絵などを選ぶ |
16 |
3 |
短い対話の内容について、質問に合う答えを選ぶ |
18 |
4 |
A やや長めの発話の内容に沿って情報を整理する |
8 |
B 複数の発話を比較して、条件に最もふさわしい発話を選ぶ |
4 |
|
5 |
社会的話題に関する講義を聞き、質問に合う答えを選ぶ |
15 |
6 |
A 2人の対話を聞いて、質問に合うを選ぶ |
6 |
B 長めの会話・議論を聴いて、質問に合う答えを選ぶ |
8 |
資料や図表の情報と放送内容を照らし合わせて答える問題が多く、約6割が1回しか放送されないため、集中力を持続して解答することが重要です。
共通テスト英語【リスニングの対策】
リスニングで高得点をとるためには、以下の2つのポイントを抑えましょう。2つを同時並行して行うことで、得点力は上がります。
- 解き方を身につける
- リスニング力を強化する
以下で、さらに詳しくみていきます。
解き方を身につける
リスニングは実践演習を通して、共通テストに合う解き方を身につけることが最良の対策になります。初めに点数がとれない原因は、たいてい問題に慣れていないだけです。演習量を増やせば、各々の最適な聞き方や解き方が身についていきます。
またリスニングでは、選択肢の先読みが大いに役立ちます。問題の説明が流れている間に聞き取るべき内容が推測できれば、解答が選びやすくなるでしょう。事前に絵や英文・質問内容を見て放送内容をイメージし、聞き取るべきことをチェックする習慣をつけましょう。
リスニング力を強化する
演習を積んでも点数が伸びない人や、さらに得点を伸ばしたい人は、リスニング力の強化に努めましょう。リスニングの力の向上には、解いた後の復習が欠かせません。
正解・不正解の数に関わらず、スクリプト(放送原稿)を見て聞き直す時間を作りましょう。わからない部分が確認できることはもちろん、発音や英文のリズムを体感でき、英語を聞く力の向上が期待できます。スクリプトの音読を行えば、さらに力がつくでしょう。
リスニングが極端に苦手な人は、そもそも語彙力が不足しており、単語が正しく発音できない可能性があります。必ずリスニングの放送原稿の音読を行い、覚えていない、もしくは読めない部分を明らかにしましょう。
共通テスト英語の勉強法を5つのステップで解説
ここでは、共通テストの英語で高得点を狙うための勉強法を5つのステップで解説します。おすすめの参考書や問題集も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.語彙力を固める
共通テストを攻略するのに必要な単語数は、5,000〜6,000語ほどです。到達すべき語彙レベルの例は、以下の単語帳を参考にしてください。
- 標準:ターゲット1400(旺文社)
- 理想:ターゲット1900(旺文社)
共通テスト英語は、高校で使う単語帳をマスターしていれば基本的にOKです。『ターゲット1900』は、中堅国公立〜難関私大レベルまでをカバーするので、2次試験に英語がある人におすすめです。
余裕があれば『速読英熟語(Z会)』などを利用して、語彙力をさらに高めましょう。単語を覚えるのが苦手な人は、以下の記事も参考にしてみてください。
2.文法を理解する
センター試験のように独立した文法問題は出題されませんが、長文読解の設問中で間接的に文法知識を問う設問が出ます。『Next Stage 英文法・語法問題(桐原)』や『英文法・語法 Vintage(いいずな)』などの標準的な文法書で、着実に基礎を固めましょう。
必要な文法レベルは、基礎的な参考書や問題集が理解できて解けるくらいでOKなので、共通テスト英語のための文法対策は不要です。過去問演習の際にわからない点や理解があいまいな点が見つかれば、その度に補強していきましょう。
大学受験に向けて英文法を強化したい!学習の心構えや勉強法を知りたい方は、こちらの記事もチェックしてください。
3.長文読解の力をつける
語彙や文法の力が身についたら、ひたすら長文読解の練習をしましょう。ただし、いきなり実践的な問題を解くのではなく、段階を踏んでいきましょう。
イメージとしては、
- 英文の精読力を身につける
- 長文読解に慣れる
- 実践的な問題を解く
という流れでレベルアップする感じです。
長文読解の力を養成するために、まずは精読の練習をしましょう。おすすめの参考書・問題集は『入門 英文解釈の技術70(桐原)』です。その後は『やっておきたい英語長文300・500(河合)』で長文読解の経験値を高めていきましょう。
最終的には、過去問や予想問題集を使って共通テスト形式の問題にたくさん触れてください。志望大学のレベルによっては、さらに上級レベルの問題集にも取り組みましょう。
「長文読解が苦手…どうやって克服すればいい?」と感じている方には、以下の記事もおすすめです。
4.リスニングを練習する
リスニングの練習は、過去問・予想問題を使うのがベストです。高校生活の中で基礎的なリスニング力が身についていれば、実践演習を通して得点力は十分に身につきます。
「それでもリスニングに自信がない…」という人は、夏からじっくり段階を踏みましょう。使用する参考書・問題集は以下のとおりです。
- 大学入試はじめのリスニングドリル(旺文社)
- 英検2級のリスニング問題
- 改訂版 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング
- 過去問・予想問題集
基礎から始めたい人は、上記の1から取り組んでください。スモールステップでディクテーションを集中的に行って、着実にリスニング力が高められます。その後は、英検2級レベルのリスニングでレベルアップを目指しましょう。
ある程度リスニングは大丈夫という感覚の人は、上記の3からスタートすることをおすすめします。解き方を身につけて、実践演習を積めばOKです。
大学受験におけるリスニングの勉強法をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてください。
大学受験対策!英語リスニング学習法徹底解説!
5.しっかり過去問演習をこなす
共通テスト英語を攻略するための仕上げに、過去問演習を徹底しましょう。ただし過去問はまだ数が限られているので、予想問題集を使いながら、とにかく数をこなしましょう。おすすめの予想問題集は、以下のとおり。
- 共通テスト総合問題集(河合塾)
- 共通テスト実践問題集(駿台)
- 共通テスト実践模試(Z会)
実践演習では、必ず本番と同じ時間で解きましょう。この段階では、得点を最大化できる解き方を見つけることが大事です。同じ英語力でも、解く順番を変えるだけで得点が変わることもあります。数をこなして、解き方を微修正していきましょう。
共通テスト英語を攻略するための3つのコツ
最後に共通テストを攻略するためのコツを3つ紹介します。ぜひ学習の参考にしてください。
1.苦手な大問の対策を行う
共通テストの問題は、リーディングとリスニングという大きな2分野に分かれていますが、問題のバリエーションは豊かです。よって苦手な問題は、人によって異なります。
実践演習の中で解きにくい大問が絞れたら、その大問だけを特訓する機会を設けてください。予想問題集などを使って、時間を測って練習しましょう。各大問の時間配分の目安は、以下を参考にしてください。
- 大問1:8分
- 大問2:13分
- 大問3:10分
- 大問4:10分
- 大問5:14分
- 大問6:20分
2.英文を速く読む練習をする
手際よく解答するスキルを磨くことも大事ですが、英文を速く読む力も鍛えましょう。最も取り組みやすくて効果も期待できるのは、英文の音読です。解いた長文を使って、音読をするのもよいですが、以下のような教材もおすすめです。
- 速読英単語 必修編(Z会)
- 速読英熟語(Z会)
上記の「速読」シリーズに収録されている長文の音読で、英文を前から訳して即イメージすることを意識すれば、英文を解釈するスピードが自然と速くなります。語彙力の強化につながるだけでなく、3パターンの音声を使ってリスニング学習にも役立てられます。
3.英検の2級以上を取得する
共通テストの問題レベルは、おおよそCFERのB1レベルです。つまり英検2級〜準1級への合格を目指せば、共通テスト英語で高得点を取る力が養えます。また英検2級以上は、受験で優遇を受ける対象にもなるので、ぜひ取得を目指しましょう。
以下の記事では、英検2級、準1級、1級に対する有名大学の優遇措置などを解説しています。気になる方は、ぜひチェックしてみましょう。
【2024年度】英検1級が優遇される有名大学20選!実例をチェック!
共通テストの英語は対策すれば高得点が取れる!
目標点は各々で変わりますが、きちんと対策すれば共通テスト英語で9割以上の得点も夢ではありません。その実現のためには、基礎を固めて十分に演習量を確保することが重要です。手際のよい解き法を身につけるためには、一定の訓練が必要だからです。
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