青山学院大学の経営学部英語対策|長文演習と語彙力UPが高得点のカギ!

「青学経営の英語は、どう対策すればいい?」

「青学経営学部の英語って難しいの?」

受験生のこんな疑問を解決するために、青山学院大学経営学部の英語対策を徹底解説します。

この記事は青学経営を目指す受験生のために、目黒にある英語専門塾ENGLISH-Xが監修して制作しました。合格に役立つ英語対策だけでなく、経営学部や入試の最新情報にも触れています。受験を考えている方は、どうぞ最後までお読みください。

※この記事は約7分で読めます。

青山学院大学経営学部の英語の概要

この記事では、一般選抜の個別学部日程の英語について解説します。青学の経営学部を志す受験生は、しっかりとチェックしましょう。

配点と試験時間

最も定員枠が大きい試験である一般選抜(個別学部日程・A方式)の合否は、以下の科目と配点によって決まります。

試験

科目

配点

備考

共通テスト

国語

100点

200点を100点換算

地歴

公民

数学

100点

左記の高得点1科目を採用

※いずれか1つの受験でOK

英語

50点

200点を50点換算

独自問題

英語

150点

 

上の表を見てわかるように、個別学部日程の試験は

  • 共通テスト:250点
  • 独自試験:150点

の合計400点満点で構成されています。

共通テストも含めれば、英語の配点は全体の50%を占めているため、青学の経営学部を受験するうえで最も重要な科目となっています。また独自試験(英語)の試験時間は、90分です。

出題と解答方式

2021年以降の新傾向の問題は、大問5つで構成されています。4題が読解系の総合問題で、1題が和文英訳型の英作文です。旧傾向で出題されていた、会話文に特化した問題などは近年出題されていません。

グラフの読み取りを必要とする長文を扱う大問や、問題文や選択肢がすべて英語になっている大問など、各大問には個性があります。また設問のバリエーションが豊富なため、語彙や文法・語法の知識から、本文内容を正確に把握する読解力まで、総合的な英語力が必要です。

解答の大半は、記号を選ぶ形式です。また本文内容に関する記述や和訳・英作文など、記述問題も必ず出題されています。

青山学院大学の経営学部英語【大問別の傾向】

まずは近年の出題形式まとめた表で全体像を確認し、以下で「大問別の傾向」をチェックして問題傾向を把握していきましょう。各大問に対する時間配分の目安も記載するので、ぜひ参考にしてください。

大問

出題

主な設問

時間配分(目安)

1

長文

総合問題

20分

2

英作文

和文英訳

10分

3

長文

内容理解

15分

4

長文

空所補充

15分

5

長文

総合問題

20分

青学の経営学部英語は、英文と問題のいずれもボリュームが豊富です。上の表では10分ほど見直し時間を作る想定ですが、英文を効率よく読んでサクサクと解き進めなければ、余裕を持って見直しまで行う暇は作れないでしょう。

大問1(長文)の傾向と対策

大問1は、長文読解です。長文の語数は800〜1000語程度と長めですが、語彙レベルは標準的なので極端に読みにくくはないでしょう。

解答形式は3択がメインなので、一見解きやすそうに見えます。しかし多様なタイプの設問があって総合的な英語力が問われるため、意外と労力を要する大問です。主な設問は、以下のとおり。

  • 内容理解
  • 内容一致
  • 書き換え
  • 適語選択
  • 語句整序
  • 和訳

本文内容に対する理解を確かめる問題が中心ですが、語彙や文法・語法系の知識を活用するべき問題もあります。また2024年度には出題がありませんでしたが、和訳の出題が定番となってきました。

スムーズに解答するための対策として、問題文や選択肢の先読みを行いましょう問われているポイントや問題・選択肢に含まれる単語をチェックしておけば、自ずと解答の根拠を意識して英文が読めるはずです。

大問2(英作文)の傾向と対策

大問2は、和文英訳型の英作文です。与えられる日本語の文は短いものの、直訳できないのでトレーニングが必要です。

以下は、2024年度の大問2です。実際の和文英訳問題を見て、ぜひイメージをつかんでください。

【2024年度の大問2】

ことがうまく運んでいるとき、人は誰しも笑顔でいられる。真価を問われるのは挫折したときだ。

たとえば、ここでは「真価を問われる」という部分の表現の仕方がポイントになります。よい解答を作るための対策として、まず日本語をできるだけ簡単な表現に言い換え、言い換えた表現を英訳する練習をしましょう。

大問3(長文)の傾向と対策

出題される長文の語数は約1,000語程度とボリューム豊富ですが、語彙レベルは他の大問と同程度です。

設問は、内容の理解を問う3択問題がメインです。選択肢の吟味に少し時間がかかる設問もありますが、英文は読みやすいので、ここで得点をしっかり積み重ねてください。

この大問の多くの設問でも、問題文や選択肢の先読みが対策として有効です。また大問3は、問題文までオール英語なので、注意して問題の指示を理解しましょう。

大問4(長文)の傾向と対策

近年の大問4は、空所補充問題です。約400〜600語前後の長文中にある10箇所の空所に、文脈に合う適切な語句を入れることが求められます。

長文を読みながら解く点は他と同じですが、各設問で語彙や文法・語法の知識を問う大問です。解答の際には、空所前後の語句と並べたときの意味を、単熟語の知識を活用しながら考える必要があります。

スムーズに解く対策として、うまく消去法を使いましょう空所も選択肢もちょうど10個なので、自信のある箇所から空所を埋めれば、自然と残りの選択肢が絞られて解答が選びやすくなります。

空所に遭遇したら、どんな単語が入りそうかを思い浮かべつつ選択肢をチェックしましょう。イメージに合うものがあれば、すぐ解答を選んでOKです。もし初めに自信を持って解答を選べなくても、ひととおり空所に入る単語を考えた後なら、選択肢も減って考えやすくなります。

大問5(長文)の傾向と対策

長文の語数が800〜1000語程度と長めで、大問1と同じく総合的な英語力を問う読解問題になっています。さらに英文だけでなく、図表やグラフから内容を正確に読み取るスキルも必要です。なお頻出の問題は、以下のとおり。

  • 書き換え
  • 内容一致
  • 論述

本文や資料の内容理解を問う設問には、長文演習を積むことで対応できます。また青学経営英語に頻出の「書き換え(同意表現)」を解くのには、語彙力が欠かせません。

さらに150字程度の日本語で解答することが求められる論述問題は、時間と労力を要します。スムーズに解答を作るためには、経験を積むことが一番です。他の受験者と差をつけたい人は、過去問を中心に論述の練習もやっておきましょう。

青山学院大学経営学部英語の勉強法を5ステップで解説

ここからは傾向と対策を踏まえたうえで、青山学院大学の経営学部英語を攻略するための勉強法を5ステップで解説します。まずは以下で、5つのステップを確認しましょう。

  1. 語彙力を身につける
  2. 文法・語法の力を固める
  3. 長文読解の力を鍛える
  4. 英作文の質を高める
  5. 過去問をメインに演習を積む

以下に続く各ステップの解説では、目標を達成するための、おすすめ参考書や問題集も紹介します。ぜひ参考にしてください。

1.語彙力を身につける

青山の経営英語の語彙レベルは、標準よりやや高めです。また高得点を取るためには、パラフレーズの引き出しを増やすことが大事です。多義的に単語を覚えたり、単熟語の同意表現を覚えたりすれば、言い換え問題や空所補充が楽に解けるようになります。

学習のなかで新たに知った単熟語の他義や類語表現は、単語帳に書き足すなどして、よく目にする教材に集約するのがおすすめです。頻出の言い換え問題は、共通テストにもよく出るので、共通テスト対策を通じても練習ができます。

まず「ターゲット1900(旺文社)」レベルの単語帳を仕上げれば、長文を読む際に苦労することは減るでしょう。もし余裕があるなら、さらなる語彙量の確保に向けて「英検準1級 でる順パス単(旺文社)」で、よりハイレベルな語彙力を鍛えたいところです。

2.文法・語法の基礎を固める

青山の経営学部英語を攻略するのに、ハイレベルな文法・語法対策は必要はありません。文法・語法の知識を問うことに特化した設問は、ごく少数です。網羅的に基本を抑えて、読解のための文法知識を養うことに時間を割きましょう。

学校の授業で身につけた文法知識は、たとえば「Next Stage 英文法・語法問題(桐原書店)」などの総合文法書でチェックしましょう。その後は、英文解釈系の参考書を通じて読解スキルを高めてください。おすすめ参考書・問題集は、以下のとおりです。

  • 入門英文問題精講(旺文社)
  • The Rules 英語長文問題集13旺文社

 

まずは『入門英文問題精講』で読解に必要な文法の理解と英文解釈スキルを同時に高めましょう。実際の入試問題を使っているため、とても実践的な読解力を身につけられます。

また時間に余裕のある人は、次に『The Rules 英語長文問題集1〜3』にも取り組んでください。少し長めの英文を通じて、より実践的な英文解釈のトレーニングが積めるはずです。

3.長文読解の力を鍛える

英文解釈の学習が終わったら、最も重要な長文対策を本格的に始めてください。当然ながら、演習量は多ければ多いほど実力は高まります。

青学の経営学部英語には、500語前後から1,000語程度の長さの異なる英文が出題されます。特に語数の多い長文に取り組む機会を作り、目安となる時間で解答する経験を積んでいきましょう。おすすめの参考書・問題集は、以下のとおりです。

  • やっておきたい英語長文500〜1000(河合出版)

→ガンガン演習を進めたい人向け

  • 英語長文ポラリス1〜2(KADOKAWA)

→より丁寧な解説が欲しい人向け

たくさん長文演習を行えば、英文を速く読む力は備わっていくでしょう。加えて音読をしながら即座に英文の意味をイメージするトレーニングを行えば、速読力はさらに鍛えられます。

4.英作文の質を高める

例年出題される和文英訳は、難解な問題ではありません。しかし経験不足だと、イマイチな解答になってしまったり解答に時間がかかったりと、解けそうで解けない問題になります。

大問2のような和文英訳系の英作文で大事なのは、

  • 知っている表現で言い換えること
  • できるだけ難しい表現を避けること

の2点です。これらの力を鍛えるためには、与えられた和文を、わかりやすい日本語に直していく練習が必要です。また同時に、書きこなせる英作文のバリエーションを増やす必要があります。ぜひ以下の参考書に取り組んで、和文英訳のコツをつかんでください。

  • [必修編] 英作文のトレーニング(Z会)
  • 英作文ハイパートレーニング 和文英訳編(桐原書店)

上の2冊は、どちらも英作文の基礎をサクッと学ぶのに最適な参考書です。実際に中身を見て、自分がわかりやすいと思う1冊を選んでください。和文英訳は模範解答を覚えるのも悪くありませんが、より適切に力を伸ばすためには添削を受けることを推奨します。

5.過去問をメインに演習を積む

最後は、過去問演習です。過去問演習は、絶好の実力試しであり、最適な解答順や時間配分を見つけるチャンスでもあります。

大問1・5のように時間と労力を要する大問からいきなり解くのに抵抗があるなら、大問3のような本文内容の理解に集中しやすい大問から取り組むのがおすすめです。またライトな長文から読みたい方は、大問4のような問題から解くのもアリでしょう。

新傾向の過去問は数に限りがあるので、とても貴重です。集中して取り組める環境を作って、得点を最大化する解き方を見つけてください。また旧傾向の過去問には、同レベルの長文読解や同じタイプの設問が多くあるので、手に入る過去問はすべて解きましょう。

青山学院大学経営学部英語は難しい?難易度は?

結論、問題そのものは私大の入試標準レベルより少し高めくらいの感じです。共通テストで高得点を取る実力のある受験生なら、ある程度対応できるでしょう。

しかし油断はできません。英作文や和訳・日本語の論述問題など、記述系の設問への対応が不可欠ですし、ボリュームとバリエーションが豊富な問題に対する時間配分のミスも許されません。ライバルと差をつけるために、やはり対策は十分に行いましょう。

平均点と合格最低点

残念ながら、英語の平均点は不明です。新傾向に移行後の科目別平均は、公表されていません。

したがって難易度の目安は、公表されている合格最低点を軸に考えるのがよいでしょう。近年の「個別学部日程(A方式)」における各学科の結果は、以下のとおりです。

【経営学科】

年度

満点

合格最低点

得点率

2021

400点

308.5

77.1%

2022

400点

283.5

70.9%

2023

400点

278.3

69.6%

2024

400点

287.8

72.0%

【マーケティング学科】

年度

満点

合格最低点

得点率

2021

400点

313.0

78.3%

2022

400点

285.5

71.4%

2023

400点

291.5

72.9%

2024

400点

295.0

73.8%

年度によって難易度は異なりますが、合格最低点はおよそ7〜8割の間を推移しています。なお一般選抜の合否判定では、問題の難易度による不利が生じないよう、選択科目間で得点調整が行われています。

何割とるべきか

結論、英語の目標は8割以上としてください。その理由は、以下のとおりです。

  • 合格最低点は約7割を超える
  • 英語は配点全体の半分を占める
  • 英語以外の科目で差がつきにくい

英語で合格の目安である7割以下の点数を下回ると、他教科でしっかり挽回しなくてはならないリスクが生じます。また英語に比べて他の科目の配点は少なく、そもそも差の広がりにくい共通テストの得点を合否に用いるため、挽回のインパクトも小さくなるでしょう。

そもそも青山学院大学の経営ってどんな学部?

ここでは青山学院大学の経営学部について、さらに深掘りします。多くの受験生が気になる「学部の魅力」や「入試方式」についてお伝えするので、ぜひチェックしてください。

学部について

青山学院大学の経営学部は、青山学院大学のメインキャンパスである「青山キャンパス」で学べる学部です。キャンパスそのものや東京都心への近さがとても魅力的で、受験生の人気も毎年高くなっています。

経営学部では、主に経営管理(マネジメント)を学び、今求められている最先端の経営学に触れることが可能です。なお青山学院大学の経営学部は、

  • 経営学科(定員360名)
  • マーケティング学科(定員160名)

の2学科から構成されています。以下で、各学部の特徴も解説します。

経営学科

青山学院大学経営学部経営学科は、経営学の専門知識を習得し企業リーダーや経営管理のプロフェッショナルを養成することを目指す学部です。

現代における経営学の問題は、複雑化しています。そのため、経営学を多角的視点で捉え、問題解決までのプロセスを考えることができる人材が重宝されています。

そのような中経営学科では、経営学に関する知識にとどまることなく実践的な取り組みに重点を置いています。

頭を動かす授業」と「手と口を動かす授業」の両輪で学生の専門性を高めています。

【代表的な講義】

  • 会計情報論
  • マネジメントゲーム

マーケティング学科

青山学院大学経営学部マーケティング学科は、2009年に設立された比較的新しい学科です。

マーケティングの基本である「消費者ニーズ」を正しく捉え、製品やサービスを提供することができる人材育成を目指しています。

また、ビジネスとしてのマーケティングだけではなく、スポーツや芸術など様々な分野でマーケティング技術が活かされていることから、活躍のステージは広がっています。

さらに詳しい経営学部に関する情報は、青山学院大学経営学部のHPをご覧ください。

【青山学院大学経営学部】

https://www.aoyama.ac.jp/faculty/business/

入試方式について

青山学院大学の経営学部に進学するためには、以下の5つの方法のいずれかで合格を勝ち取る必要があります。

  • 一般選抜
  • 共通テスト利用選抜
  • 学校推薦型
  • 総合型選抜
  • その他の選抜

定員枠が最も大きく、多くの受験生に合格のチャンスがあるのは一般選抜です。受験を考える人は、まず一般選抜の「個別学部日程」と「全学部日程」の2つを理解しましょう。以下で、各日程について解説します。

学部個別日程

学部個別日程は、学部別の日程で、異なる問題を用いて行われる試験です。また経営学部にはA方式とB方式の2種類があり、いずれも共通テストと独自問題(A・B共通の英語試験)の合計点で合否が決定します。

ただしA方式とB方式は、必須科目と配点が異なっていますざっくり分けるとA方式は文系の生徒向け、B方式は理系の生徒向けというイメージです。

A方式の詳細は、記事中の「青山学院大学経営学部の英語(A方式)の概要」の章で解説したとおりです。B方式については、以下に概要を記載します。

試験

科目

配点

備考

共通テスト

国語

地歴

公民

50点

50点換算したものを採用

左記の高得点1科目を採用

※いずれか1つの受験でOK

数学

150点

200点を150点換算

英語

50点

200点を50点換算

独自問題

英語

150点

 

B方式の個別学部日程の試験は、

  • 共通テスト:250点
  • 独自試験:150点

合計400点満点で構成されており、A方式と同じく英語が200点を占めます。また数学の配点が、150点と高い点にも注目すべきでしょう。

全学部入試

全学部入試とは、青山学院大学のすべての学部が同一試験日、同一問題で行う入試です。個別学部日程の試験よりも、早い時期に行われます。

【全学部入試の試験科目と配点】

教科

配点

試験時間

外国語

150点

80分

国語(古漢除く)

100点

70分

地歴

公民

数学

100点

60分

英語の配点が他教科に比べて高いため、その出来が合否に大きく影響するでしょう。全学部入試で合格を勝ち取りたい受験生も、英語の対策はバッチリ行ってください。なお全学部入試で「学部間の併願」は原則できませんが、経営学部の2学科に関しては併願も可能です。

なお他学部の入試や英語対策については、別記事で解説しています。気になる方は、ぜひチェックしてください。

青山学院大学の経営学部英語は長文対策がポイント!

青学経営学部の合格は、英語対策で決まると言っても過言ではありません。英語の配点が大きく、合否を判定する得点の半分を占めるからです。

難関私大と比べれば解きやすい問題ですが、限られた時間でボリュームのある英文を読み解き、記述や英作文にも対応する必要があるため油断はできません。特に長文演習は徹底して、少しでも万全な準備をして本番に臨みましょう。

長文への苦手意識が強い方は「英語の長文読解完全対策!苦手を克服する勉強方法5ステップ!」の記事も読んで、ぜひ学習の参考にしてください。

しかし、それでも

  • 「長文が不安…」
  • 「なかなか英語が伸びない…」
  • 「英語を集中的に強化したい!」

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